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バフェット指数は、その国の株価指数に今投資すべきかの判断に利用できる指標です。とはいえ、証券会社やFX業者のサイトで公開されていないことも多いので、情報を見つけられなくて困っている人もいるのではないでしょうか?
本記事では、バフェット指数の意味や日本・米国などの数値、株取引に活用するポイントを紹介します。バフェット指数で株取引をしたい人は、ぜひ参考にしてください。
バフェット指数とは、株式市場の時価総額とその国の名目国内総生産(GDP)の比率を示した指標です。バフェット指標の名前は、米国の著名投資家であるウォーレン・バフェット氏が投資対象国を選ぶ際に重視していることに由来します。
バフェット指数は以下の計算式により計算できます。
当該国の上場株式時価総額÷名目GDP×100=バフェット指数
一般的に、バフェット指数が100%を超えると、その国の株価は割高とされ、逆に100%未満であれば割安と見なされます。
バフェット指数は、特定の銘柄ではなく、その国全体の株式市場が実体経済と比較して適正水準にあるかどうかを示す指数です。
そのため、現在のタイミングでの投資に適しているかを判断する際の材料として活用されています。
バフェット指数は、長期的に株価がその国の経済力に見合った水準に近づくという考え方に基づいて算出されます。
例えば、日本では、1990年前後のバブル期以降はバフェット指数が100%を下回って推移していましたが、2007年前後には再び100%を超えました。
このように、バフェット指数は、経済状況や市場環境によって影響を受けます。
バフェット指数は、日本においても、一部の投資家から認知されている指数です。
以下は、MacroMicroが公開している2000年〜2024年10月の日本のバフェット指数の推移です。
出典:MacroMicro
日本のバフェット指数は常に上昇傾向にあったわけではありません。特に1998年、2003年、そしてリーマンショック後の数年は40%〜60%の範囲で推移していたことがあるからです。
加えて、新型コロナショック時は、バフェット指数が短期間で120%から100%へ下落しました。
そして、2024年10月のバフェット指数は159%と高い水準であるため、日本株は割高と判断できます。
なお、この数値は、G7の国のランキングではスイス、米国に次いで3番目に大きい数値となっています。
続いて米国の1980年〜2024年10月のバフェット指数について見ていきましょう。
出典:MacroMicro
米国のバフェット指数は、1990年代半ばまで100%を下回っていました。1990年代後半に150%まで上昇しますが、ITバブル崩壊やリーマンショックなどを経て2009年後半には50まで下落します。
しかし、その後はコロナショックを除いて上昇し続けており、2024年9月には200を超えました。
バフェット指数を見ると米国は日本以上に割高であることが分かります。NYダウやS&P500といった米国株は上昇傾向にありますが、既に天井の可能性があるため、これから買うかは慎重に判断する必要があります。
この章では、バフェット指数を株取引に活用するポイントを紹介します。
株式市場全体が割安か割高かを判断する
それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
1.株式市場全体が割安か割高かを判断する
バフェット指数は、特定の国の株式市場が経済規模に対してどれほど過大評価または過小評価されているかを判断できる指標です。バフェット指数が割高だった場合は、株式指数が下落する可能性があります。
一方で、バフェット指数が割安であれば、将来的に株価が上昇する可能性があるため、積極的に買いたいところです。
以下は1980年〜2024年10月のNYダウにバフェット指数を記載したものです。
概ねバフェット指数とNYダウの株価が似たような値動きをしていることが分かります。したがって、NYダウの株価を判断する際にバフェット指数を確認しても良いでしょう。
ただし、近年はNYダウとバフェット指数はともに過去最高値を更新しており、今後も上昇し続けるかは不透明です。
2.長期の方向性を判断する際に活用する
バフェット指数は、短期的な市場変動には敏感に動かないので、あくまでも長期的な方向性を判断する際に向いている指標です。
長期的に株式相場が上昇・下落のどちらに行くのか予測する際に活用しましょう。
3.ほかの指標も併用する
バフェット指数は現在の価格の割高・割安しか分からないため、細かい売買判断はできません。
バフェット指数だけを見て取引すると、エントリーや決済が遅れて損失を被る可能性があります。
細かい売買判断をする際は、景気の動向や金利政策などのファンダメンタルズ分析、インジケーターやラインなどを活用したテクニカル分析などを併用する必要があります。
4.バフェット指数を見てポートフォリオを見直す
バフェット指数が高い商品を保有している場合、そのまま持ち続けると値下がりして損失を被るかもしれません。
保有する商品のバフェット指数が高い場合は、ポートフォリオを見直して値下がりにより生じるリスクに備えましょう。
保有商品の一部売却や投資先を分散することで、値下がりした場合の損失額を減らせる可能性があります。
5.日本株にはあまり使えないという意見もある
バフェット指数は日本株にはあまり使えないという意見もあります。
それぞれの意見について詳しく見ていきましょう。
1.アメリカはグローバル企業が多くGDPを分母にしても企業価値に反映しない
1つ目は、アメリカはグローバル企業が多くGDPを分母にしても企業価値に反映しないという意見です。
バフェット指数は、株式市場の時価総額をその国の名目GDPで割った指標です。アメリカの企業は多くが国際的に活動しており、その収益の大部分を海外から得ているので、国内GDPだけではなく、国際的な経済活動にも大きく依存しています。
例えば、GAFAM(Google, Apple, Facebook, Amazon, Microsoft)などの巨大企業は、世界中で製品を販売して利益を上げているため、国内GDPに対して時価総額は過大評価されることがあります。
日本株についても日本企業が長らくデフレに苦しんできたことから、バフェット指数が高いことが必ずしも国内経済の強さを示すとは限りません。
2.人口減少や経済成長の鈍化が続く日本で、GDPが増加するかは疑問
2つ目は、人口減少や経済成長の鈍化が続く日本で、GDPが増加するかは疑問という意見です。
このような意見がある理由は、日本では少子高齢化が進行しており、労働力人口が減少し続けているため、今後も消費が縮小する可能性が高いからです。
さらに、経済成長率も低迷しており、名目GDPの増加が期待できません。
日本のバフェット指数は約170%ですが、要因はGDPの増加ではなく過去数年の株価上昇によるものです。今後もこの水準をキープできるか不透明といえるでしょう。
3.予測通り日経平均が現在の水準から8倍になることは考えにくい
3つ目は、予測通り日経平均が現在の水準から8倍になることは考えにくいという意見です。
バフェット指数の予測によれば、日経平均は現在の水準(2024年10月18日終値時点で38,981円75銭)から8倍になるとされています。
しかし、日本が長年のデフレや経済停滞の影響に苦しんでいることや少子高齢化による人口増を期待できないことから、日経平均株価が約32万円になるとは考えにくいでしょう。
以上のことから、日本株を取引する際にバフェット指数のみを見て取引することは推奨できません。
ここからは、バフェット指数についてよくある疑問に回答します。バフェット指数を見て投資先を選択したい人は、ぜひ参考にしてください。
リアルタイムで日本や米国など世界のバフェット指数はどこで見られますか?
リアルタイムで日本や米国などのバフェット指数を確認できるサイトやアプリは、投資の森・MacroMicro・GuruFocusなど一部のサイトのみです。また、バフェット指数を確認できるインジケーター(インジケーターは主にMT4やMT5で使える)を提供している個人や法人から購入しても良いでしょう。
バフェット指数をトレーディングビューで見る方法はありますか?
トレーディングビューでは、バフェット指数のインジケーターが入っていません。そのため、カスタムインジケーターを探す必要があります。
バフェット指数が低い国はありますか?
GuruFocusによると、2024年10月18日時点でバフェット指数が低い国の例は、エジプト(17.58%)、中国(58.16%)、メキシコ(29.97%などがあります。
バフェット氏は何の銘柄を保有していますか?
ウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハサウェイは、さまざまな銘柄を保有しています。2024年6月30日時点では、アップル(30.09%)、バンク・オブ・アメリカ (14.67%)、アメリカン・エキスプレ(12.54%)、コカ・コーラ(9.09%)、シェブロン(6.63%)を中心に保有しています。
バフェット指数を確認すれば、その国の株価指数の割高・割安かを判断できます。しかし、短期的な値動きには敏感ではないため、バフェット指数だけを確認してエントリーや決済のタイミングを決めることは難しいでしょう。
ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析と併用して利用すべきです。
FXGT.comでは、NYダウ、S&P500、日経225といった日本でも知名度のある株価指数を最大100倍のレバレッジで取引できます。売りから入ることもできるので、下落局面でも利益を狙えます。ぜひ、この機会に口座開設してみてください。