日本の生成AIの関連銘柄9選！投資先を選ぶポイント解説！

「日本の生成AI関連銘柄に投資したい」「生成AI関連銘柄の選び方が分からない」といった悩みを持っていませんか？

日本でも生成AI市場は拡大しており、生成AI関連銘柄に投資すれば多くの利益を期待できるかもしれません。

本記事では、日本の生成AI関連銘柄を9社紹介します。生成AI関連への投資を考えている人は、ぜひ、参考にしてください。

生成AIとは？従来のAIとの違い

生成AI（ジェネレーティブAI）は、人工知能（AI）技術の一種です。深層学習や機械学習を用いて新たなコンテンツを自動的に生成する能力を持っており、テキスト、画像、音楽、動画などを生成可能です。

特に大量のデータからパターンや関連性を学習し、それを基に新しい情報を創出することに長けています。

総務省の令和6年版情報通信白書によると、世界の生成AI市場は2022年に18兆7,148億円まで成長し、2030年まで加速度的な成長が予測されています。 また、国内のAIシステム市場規模は2023年に6,858億7,300万円（前年比34.5％増）、2028年には2兆5,433億6,200万円まで拡大すると予測されているなど、今後成長する可能性が高い市場です。

生成AIの技術は、業務効率化やクリエイティブなアイデアの創出をするために、多くの企業で活用されています。投資家のなかには、生成AIの技術を開発したり利用したりしている企業すなわち生成AI関連銘柄に投資する人が増加しています。

日本の生成AI関連銘柄9選！

日本の生成AI関連銘柄を9社紹介します。

1. ブレインパッド
2. NTTデータ
3. クロスキャット
4. PKSHA Technology
5. オルツ
6. フロンテオ
7. 東京エレクトロンデバイス
8. さくらインターネット
9. 富士通

これから生成AI関連銘柄への投資を検討している人は、ぜひ参考にしてください。

1.ブレインパッド

ブレインパッドは、データサイエンスとAI技術により企業のデジタルトランスフォーメーション（DX）を支援する会社です。

テキストや画像、音声などのコンテンツ生成において高い技術力を持っているため、業務効率の向上および新たなビジネスモデルの構築がしやすくなります。

ブレインパッドはRtoasterなどAI関連の製品を多く取り扱っており、AIの導入事例の実績も多くあります。

データサイエンティストを200名以上擁していることで、高品質なアナリティクスサービスを提供できるため、他社との差別化要因となるため、投資家からも注目されている企業です。

2.NTTデータ

NTTデータは、ITインフラやテクノロジー、システム構築、ネットワークシステムサービスなどを提供している企業です。2024年には、生成AI関連の技術開発やサービスに400億円を投資する計画を発表しました。今後は、ソフトウェア・クラウドサービスの開発、コンサルティングサービスの強化などが行われる見込みです。

加えて、グーグル出身者が設立した「サカナAI」に出資することで最新の技術を取り入れており、他社との競争にも生き残る可能性が高いでしょう。

また、AIやディープラーニング向けの高火力GPUサーバーを提供しているため、今後需要アップに対応できる体制が整っています。業績も安定しているので、有望な投資先となるでしょう。

3.クロスキャット

クロスキャットは、中堅のシステムインテグレーター企業です。

AI技術を活用したデータ分析やソリューションを提供しており、業務効率を大幅に向上させることができます。

さらにAI技術の研究開発にも力を入れており、データ分析を支援する「CC-Dash」などのソリューションは、企業の意思決定をサポートするための強力なツールとして評価されています。

ほかにもAIを活用した音声コンテンツ生成システムや、小売業向けの需要予測サービスなどのプロジェクトが今後の成長につながるでしょう。

4.PKSHA Technology

PKSHA Technology（パークシャ・テクノロジー）は、自然言語処理や画像認識、機械学習といったAI技術を駆使したソリューションを提供している企業です。

特に自然言語処理については高い技術力を持っており、企業向けのAIソリューションとして多くの実績を持つ「PKSHA Enterprise AI」は、業界内で信頼性が高い製品です。

また、マイクロソフトのチャットアプリ「Teams」との連携を強化しており、FAQ自動生成サービスを提供することで、企業の業務効率化に寄与しています。

顧客対応の迅速化や情報提供の質の向上が期待されており、企業からの需要が高まっているため、投資先として有望でしょう。

5.オルツ

オルツは、デジタルクローン技術を活用したAIソリューションを提供する企業です。特に「altBRAIN」と呼ばれるノーコードでエージェントを開発できるシステムが注目されており、この技術により企業は独自のAIエージェントを簡単に作成できるようになります。

また、オルツはデータ分析や機械学習の分野での専門知識に強みを持っています。

GNIグループとの協業により、AIスクリーニング技術を活用した投資銘柄選定のプロセス構築も進めており、さらなる成長を期待できるでしょう。

6.FRONTEO

FRONTEO（フロンテオ）は、生成AIや自然言語処理に強みを持つ企業です。

FRONTEOは、AIを活用した訴訟証拠開示（ディスカバリ）支援を行っており、独自に開発した言語系AIエンジンを用いて、法律文書の解析や情報抽出の効率化が可能です。ほかにも創薬AIの解析結果を公開して製薬企業との共同研究を進めるなど、医療分野でも技術を展開しています。

過去には米国NASDAQ市場に上場していた実績もあるので、国際的にも信頼性が高い企業といえるでしょう。

7.東京エレクトロンデバイス

東京エレクトロンデバイスは、主に半導体製造装置や電子部品の販売を行っている企業です。半導体製造装置の最大手である東京エレクトロンの子会社であり、半導体業界における強力な基盤を持っています。

同社は、生成AIと社内情報を安全に連携させる方法を学ぶ取り組みを行っており、業務効率の向上を期待できます。

例えば、企業向けトレーニングサービス「Try it! Azure OpenAI Service」は、社内の知見や製品情報を活用して、業務効率化を図ることが可能です。

近年需要が高まりつつあるデータセンター向けの製品やサービスも提供しているので、需要増加に対応できるでしょう。

8.さくらインターネット

さくらインターネットは、データセンターの運営やクラウドサービスの提供を行う企業です。

近年の生成AI需要が増加していることを受けて、2030年度までにデータセンター用サーバーに1000億円を投資する計画があります。同社のインフラを強化できるため、生成AIの運用に必要なリソースを提供できる体制が整うでしょう。

また、チャットGPTのような生成AI向けのスーパーコンピューターを開発することを発表した際は、株価が大きく上昇しました。

さらに2025年3月期第2四半期累計（24年4月～9月）の連結決算では、以下の点について発表されました。

• GPUクラウドサービス単体の売上高が約20億1849万円
• 生成AIの開発需要増加を背景に受注が好調
• H200を2025年2月から提供する

今後も生成AIの需要増加は続くことが予想されるため、同社の業績は期待できるでしょう。

9.富士通

富士通は、近年生成AI技術の開発と実装に力を入れています。特に、2024年7月からは、企業向けに特化した生成AIサービス「エンタープライズ生成AIフレームワーク」の提供を提供しました。

このサービスでは、企業が膨大なデータを基に生成AIを活用するための環境や仕組みを整えることができるため、業務効率化や自動化に寄与できます。

2024年10月31日の決算では、生成AIを活用したマルチAIエージェントの社内実践の紹介や最新のAI技術と「Fujitsu Uvance」を組み合わせた全社AI戦略など、生成AIの活用を強化する方針を発表しています。投資家からの注目も集まっているため、今後の業績も期待できるかもしれません。

生成AI関連銘柄を選ぶ際のポイント

生成AI関連銘柄であれば、どの銘柄を選んでも利益を得られるわけではありません。なぜなら、技術革新のスピードが他の業界よりも速く、競争が激化しているので、業績が悪化する企業もあるからです。ここからは、生成AI関連銘柄を選ぶ際のポイントについて紹介します。

1. AI技術の進化に対応できる企業や、独自の技術を持つ企業を選ぶ
2. 財務状況を確認する
3. 業界のトレンドを理解する

それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。

1.AI技術の進化に対応できる企業や、独自の技術を持つ企業を選ぶ

1つ目は、AI技術の進化に対応できる企業や、独自の技術を持つ企業を選ぶことです。

AI技術は急速に進化しており、生成AIの分野では新しいアルゴリズムやモデルが次々と登場しています。

急速な進化に対応するためには、企業が持つ技術力や研究開発の体制を確認すべきです。企業が最新の研究成果を取り入れたり、独自の技術を開発していたりするかを確認しましょう。

また、独自の技術を持つ企業は、競争優位性を持ちやすく、他社との差別化が図れます。特に、特許や独自のデータセットを活用している企業は、長期的な成長が期待できるでしょう。

2.財務状況を確認する

2つ目は財務状況の確認です。決算などでは、以下の5つを確認しましょう。

• 売上高および成長率
• 利益率
• キャッシュフロー
• 負債比率
• 研究開発投資の割合

それぞれの項目について簡単に解説します。

売上高および成長率

株価は売上が伸びている企業ほど上がりやすくなります。また、成長率が高い企業は顧客が増加していることが多いので、今後も上昇を期待できる可能性があります。

利益率

利益率は、企業がどれだけ効率的に収益を上げているかを示す指標です。生成AI関連の企業は、長期的な成長を見込んで技術開発や人材投資に多くの資金を投入するため、利益率が低下することは仕方ないことです。投資した資金の回収には多くの時間がかかるでしょう。

キャッシュフロー

キャッシュフローとは、企業の資金繰りや財務健全性を示します。生成AI関連企業は、研究開発に多くの資金を必要とするため、安定したキャッシュフローが少なければ、投資できる資金がなくなり生成AIから撤退せざるを得なくなるかもしれません。

負債比率

負債比率は、企業の資本構成を示す指標であり、過剰な負債は財務リスクを高める要因となります。特に成長企業では資金調達のために負債を利用することが一般的です。負債比率の適正水準は一般的に100%〜150%ほどといわれています。

負債比率が高すぎると、返済負担が増すので、資金繰りの悪化につながる恐れがあります。負債比率に問題がないか確認しておきましょう。

経済環境の変化に対する耐性が低下します。適切な負債比率を維持している企業を選ぶことが重要です。

研究開発投資の割合

生成AIは技術革新が激しい分野であるため、企業が研究開発にいくら投資しているかも重要な指標です。研究開発費用が売上高に占める割合が高い企業は、将来的な技術的優位性を確保するために必要な投資を行っていると考えられるので、他社との競争に勝てる可能性が高いでしょう。

3.業界のトレンドを理解する

3つ目は業界のトレンドを理解することです。

例えば、顧客の嗜好に基づいたコンテンツを生成するために生成AIを活用することで、マーケティングの効果を高めて顧客満足度を向上させる企業が増えています。

他にも生成AIにより業務プロセスの自動化を促進し、データ分析やレポート作成にかかる時間を大幅に短縮するために生成AIを活用する企業もあります。

このように、生成AIを導入したい企業がどのような技術や活用方法を望んでいるのか理解しておいたほうが、投資対象の銘柄を絞りやすくなるでしょう。

生成AI関連銘柄についてよくある質問

ここからは、生成AI関連銘柄についてよくある質問に回答します。

今後AI関連株は注目されますか？

AI関連株は、今後の市場で非常に注目されているテーマの一つです。特に、生成AIや半導体関連の企業が注目を集めています。米国の投資銀行は、AIを成長の原動力とし、株価が1〜2割高になると予想しています。AI関連株は今後も注目されるテーマであり、投資家にとって魅力的な選択肢となるでしょう。

AI関連銘柄のうち低位株はどの会社ですか？

投資家が注目しているAI関連銘柄の低位株は、ブレインパッド 、マクニカホールディングス、HEROZなどがあります。

世界のAI企業の売上ランキングにはどの企業が上位に位置していますか？

AI企業の売上高に基づくランキングでは、NVIDIA、Google、Microsoft、Amazonなどが上位に君臨しています。また、スタンフォード大学のHAIによる国際AI活性度評価ツールでは、米国、中国、英国が上位にランクインしています。

AIが進化すると株では勝てないですか？

AI技術の進化により、株式投資の世界でもAIが重要な役割を果たすようになっています。特に、デイトレードや短期投資においては、AIが人間のトレーダーに対して優位性を持つとされています。その理由は、AIが膨大なデータを瞬時に分析してトレンドを予測する能力に優れている点や、感情に左右されずに冷静な判断を下せるからです。

日本で上場しているAI企業はどの会社ですか？

日本では、AI技術を活用した企業が増加しており、上場企業も多く存在します。主な上場企業は、Appier Group、PKSHA Technology、ウェルスナビなどです。

<h3>生成AIが普及すると半導体銘柄はどうなりますか？</h3>

生成AIの普及により、半導体市場は急成長しています。特に、AIのトレーニングに必要な計算能力を提供するための半導体の需要が高まっており、2027年には市場規模が60兆円に達するとの予測もあります。半導体銘柄は上昇が期待できるでしょう。

日本にも生成AI関連銘柄の有望株がある

生成AIについては、海外のほうが進んではいますが、日本にも有望な銘柄が多くあります。富士通やさくらインターネットなどもともとある程度知名度がある企業だけでなく、オルツやブレインパッドなどまだまだ有名ではない企業でも投資すれば利益を得られるかもしれません。

また、生成AIの市場は大きく伸びるといわれているため、今後生成AI関連企業の上場が増える可能性があります。

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