FXでトレンド相場でエントリーをしたのに、就寝している間にトレンドが転換して多くの利益を逃した経験がある人もいるのではないでしょうか。
含み益が多くなったら、なるべく確実に利益を確保したいと考える人もいるでしょう。
本記事では、トレール注文の概要やメリット・注意点について詳しく解説します。トレンド相場で利益を出したい人は、ぜひ参考にしてください。
トレール注文とは、相場の値動きに追従してストップ注文の値段を動かせる注文方法のことです。
FX業者によって、トレーリングストップ、トレールストップ注文など名称が異なることがあります。
1ドル160円でドル円を買う際に、ストップ注文を159円、トレール幅を1円に設定したケースで考えてみましょう。
160円でエントリー後、ドル円が161円まで上昇すると、ストップ注文も自動的に160円まで上がります。そして、ドル円がさらに162円に上昇した場合は、ストップ注文も161円まで上がるのです。
一方で、160円で買った後にすぐ159円まで下落した場合は、ストップにかかって決済されます。
このように、トレール注文は、相場の上昇とともにストップ注文も自動的に上がっていく注文方法です。
FXの取引では、長時間ポジションを保有する場合は、トレール注文を活用しましょう。トレール注文を活用するメリットは、以下の3つです。
各メリットについて詳しく解説します。
トレール注文を活用すれば、確実に利益を確保しやすくなります。トレンド相場でエントリーした後に就寝や仕事などの理由によりチャートを見れない場合、トレンドの転換を見逃すことがあります。
トレンドの転換を見逃してしまうと、利益確定が遅れるでしょう。
しかし、トレール注文の設定をしておけば、上昇トレンド中の最高値から一定の値幅が下落したときに自動的に利益を確定してくれます。
上昇トレンドが長く続けば、より多くの利益を確保できるでしょう。
トレール注文を活用すると、損失を抑えることができます。トレンド相場でのエントリー後すぐにチャートから離れたり、トレンドの転換を見逃したりした場合、含み益どころか含み損を抱える可能性があります。
しかし、トレール注文を活用すれば、設定したトレール幅以上の利益幅を獲得した時点で、損失を被る可能性をゼロにできるでしょう。
チャートから目を離したために、大きな含み益が含み損になってしまった経験を持っている人には、特におすすめの注文方法です。
トレール注文を一度設定しておけば、エントリー価格とトレール幅の差以上に上昇した時点で確実に利益を確保できるため、チャートから目を離しても安心です。
その理由は、ずっとチャートを見ていなくても、含み益が大きく減るリスクをかなり減らせるからです。
注文後にいつも損益が気になる人は、トレール注文を利用しましょう。
トレール注文は、とても便利な注文方法ですが、いくつか注意点もあります。
トレール注文の使い方を間違えると、利益を確保できなくなることもあります。順番に詳しく見ていきましょう。
トレール注文はレンジ相場との相性が良くありません。
レンジ相場でトレール幅を広く取ると、利確も損切りも行われないため、いつまでも決済されなくなります。
また、トレール幅を狭く設定した場合、すぐにストップ注文にかかってしまいます。トレール注文はトレンド相場のみで使うようにしましょう。
トレール注文はトレール幅の調整が難しい点に注意が必要です。トレンド相場において、トレール幅を狭く設定しすぎると、一時的な押し目の下落でストップにかかってしまいます。
逆にトレール幅を広くした場合、最高値から大きく下落しなければ、ストップにかからなくなるので利益を減らしてしまうかもしれません。
通貨ペアの変動率や相場の状況を見つつ、利益を狙いすぎないトレール幅を設定しましょう。
スマホ版のMT4やMT5ではトレール注文を使うことができません。MT4やMT5を使う場合は、パソコン版でトレール注文の設定をしておく必要があります。
また、スマホでトレール注文ができる取引アプリを利用しても良いでしょう。
以下のように途中でMT4やMT5の稼働を停止するとトレール幅が更新されなくなります。
MT4やMT5の稼働を停止した場合、最後のストップ注文のみが有効となるので、利益を逃す可能性があります。
MT4やMT5でトレール注文を確実に執行したい場合は、VPS環境で稼働させましょう。VPS環境であれば、パソコンの電源を切ったり停電をしたりしても、ほぼ確実にMT4やMT5を動かし続けることができます。
トレール注文に対応している主なFX業者を挙げると以下の通りです。
※一部の取引プラットフォームのみ対応しているFX業者もあります。
国内FX業者の場合、新規注文時と決済注文時のどちらでもトレール注文を利用できる業者と決済時のみにトレール注文に対応しているFX業者があります。
また、FXGTを初めとした海外FX業者では、MT4やMT5、cTraderなどでトレール注文が可能です。
トレンド相場での取引を考えている人は、トレール注文が可能な取引プラットフォームを提供しているFX業者を選択しましょう。
ここからは、MT4やMT5でのトレール注文の方法を解説します。MT4・MT5のどちらもほぼ同じ手順で設定が可能です。
今回はMT4を例に詳しい手順を見ていきましょう。
まず、MT4を起動したらターミナルを確認します。取引タブを開くと、現在保有中のポジションが一覧で表示されます。
トレール注文を設定したい注文の上で右クリックしましょう。
次にトレイリング・ストップを選択してください。
トレール幅の設定画面が表示されるので、選択します。
なお、ドル円の場合、50ポイントは5pips(5銭)です。また、選択肢にないトレール幅を設定したい場合は「カスタム設定」から自由に設定が可能です。
以上が、MT4でのトレール注文の設定方法となります。
ここからは、トレール注文を活用した取引の実践例を紹介します。
それぞれの実践例について順番に見ていきましょう。
最初にトレール注文の成功例を紹介します。153.7円(トレール幅は1円)でエントリーしました。
エントリー後、本格的に上昇トレンドに移行したことで大きな含み益が発生しています。
そして、最高値の156.6円から1円下落した155.6円でストップにかかり決済しました。
1万通貨で取引していた場合、29,000円の利益を得られていたでしょう。
次に紹介するのはトレンド相場のトレール幅が狭すぎた失敗事例です。
151.1円(トレール幅は0.5円)で買いエントリーしてすぐに上昇はしたものの、一時的に下落をした際にストップにかかってしまいました。
このトレードでは、たったの0.1円の利益しか得られていません。原因はトレール幅が狭すぎたことです。
その後大きく上昇していったことを考えると、もう少しトレール幅を広げていれば、5〜6円分の値幅は獲れていたでしょう。
最後に紹介するのは、レンジ相場でトレール注文をして失敗した事例です。
以下のレンジ相場で、151.8円(トレール幅は0.7円)で買いエントリーしました。しかし、レンジ相場だったこともあり、ほとんど上昇せずに151.2円まで下落してストップにかかってしまいました。
このようにレンジ相場では、トレール注文は成功しにくくなります。
FXの取引をするならトレール注文を活用しましょう。トレンド相場で使うことで、利益を確保しやすくなります。さらに、エントリー後にチャートを見続ける必要がなくなるため、精神的に落ち着いて取引しやすくなるでしょう。
設定方法も簡単なので、ぜひ活用してみてください
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