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先週の主要な経済指標とイベントは、経済活動と市場心理について、両極端な様相を呈した。米国では求人数は安定を保ち、インフレ率は低水準にとどまったが、貿易摩擦の激化を背景にカナダ銀行は金利を引き下げた。英国では1月のGDPが若干の縮小を記録し、為替レートはEUR/USD、USD/CAD、GBP/USDでさまざまな動きを見せた。ゴールドやシルバーなどのコモディティ価格は大幅な上昇を見せ、米国の主要株価指数は下落傾向を示した。企業関連のニュースでは、Oracleは株価が週ごとに小幅に下落したにもかかわらず、好調な収益を報告した。
3月11日、火曜日
16:00 – 米国: JOLTS求人件数 (USD)
2025年1月、求人数は770万件で安定した状態を維持したが、前年同月比では72.8万件減少した。新規採用は540万件、離職総数は530万件で、ほとんどのセクターで退職者数と解雇・免職者数にほとんど変化は見られなかった。
EUR/USDは前日比0.77%増となった。
14:30 – 米国: CPI 前月比 (USD)
2025年2月、季節調整済みの全米都市消費者物価指数(CPI)は0.2%上昇し、12か月間の上昇率は2.8%となった。前月の上昇の大部分は住居費が牽引したが、航空運賃とガソリン価格の下落が上昇の一部を相殺した。食品価格はほぼ横ばいで、全体では0.2%の小幅な上昇、外食では0.4%の上昇となった。
EUR/USDは前日比0.29%減となった。
15:45 – カナダ: オーバーナイトレート (CAD)
カナダ銀行は2025年3月12日、政策金利を25ベーシスポイント引き下げ2.75%とした。第4四半期の堅調な成長にもかかわらず、高まる米国の貿易摩擦と関税により経済活動の減速が予想され、インフレ率を2%の目標付近に維持するために金利引き下げが促された。
USD/CADの為替レートは、前日の取引と比較して0.46%下落した。
14:30 – 米国: コアPPI 前月比 (USD)
2月の最終需要生産者物価指数は前月比で横ばいとなり、最終需要財は0.3%増(食品価格の1.7%上昇が主因)、最終需要サービスは0.2%減となった。食品、エネルギー、貿易サービスを除くコアPPIは、前月比で0.2%増、12か月で3.3%増となった。
EUR/USDの為替レートは0.33%下落した。
9:00 – 英国: GDP 前月比 (GBP)
2024年12月に0.4%増加した後、2025年1月の実質GDPは0.1%減少した。直近の四半期では、GDPは0.2%増加し、サービスは0.4%増、生産は0.9%減、建設は0.4%増となった。
GBP/USDの為替レートは、前日の終値と比べて0.12%下落した。
3月10日、月曜日: ORCL (Oracle Corporation)
Oracleの第3四半期の収益は6%増の141億ドル、クラウドサービスおよびライセンスサポートは10~12%増の110億ドルであった。残存履行義務(RPO)は60%以上増の1300億ドルに達した。GAAP基準の純利益は29億ドル(EPSは1.02ドル)となり、配当金は25%増の0.50ドルとなった。
ORCLの株価は週単位で3.8%減少した。
結論として、今週の経済データは明暗が入り混じった内容であった。米国の求人件数や落ち着いたインフレ率は着実な基調を裏付けるものであるが、英国のGDPの若干の縮小や変動する為替レートからは慎重なシグナルが発せられている。一方で、コモディティ相場の回復やOracleの好調な企業収益は、世界的な不確実性が継続する中、市場全体のセンチメントに複雑性を加えている。