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先週から今週にかけて暗号資産は、下落方向への勢いが強くなる場面がありましたが、反発の気配もあります。
まずはビットコインやイーサリアムの値動きからご紹介します。
今週の主要な暗号資産市場は、ビットコイン、イーサリアムともに上値の重い展開となりました。
5日にビットコインは売り優勢の流れが続き、一時6万ドルを割り込む場面がありました。

米雇用統計が市場予想を上回ったことで米利下げ観測が後退し、長期金利上昇や株安を通じてリスク資産全般に売りが広がったようです。
ETFフローの不振も重しとなり、ビットコインは年初来安値圏まで水準を切り下げました。
その一方で、イーサリアムも2,000ドル台を明確に割り込んだ後、1,500〜1,700ドル台で下値を模索する展開となり、ビットコイン以上に戻りの鈍さが目立ちました。

6日から7日にかけてビットコインは急落後の買い戻しや押し目買いが入り、いったんは6.2万ドル台まで持ち直したものの、65,000ドル近辺が上値抵抗として意識され、反発は継続せず。
イーサリアムも1,600ドル台を中心に推移し、下げ一服感は出たものの、明確なトレンド転換には至りませんでした。
8日は、ストラテジー社によるビットコイン追加取得が報道されたものの、米現物ビットコインETFからの資金流出や、AI関連株・大型IPOへの資金シフトが意識される中、上値を追う動きは限定的でした。
9日になると、米国株の失速に歩調を合わせるようにビットコインは再び61,000ドル台前半へ押し戻され、イーサリアムやXRPも軟調に推移。
10日は米CPIを受けてコア指数の伸びが市場の警戒ほど強くなかったことで米金利が低下し、リスクオンの流れが暗号資産にも波及しましたが、ビットコインは62,000ドル近辺で戻り売りに抑えられ、安値圏でのもみ合いが続きました。
目先はビットコインの6万ドル、イーサリアムの1,600ドル近辺の攻防が焦点となるでしょう。
暗号資産市場は、先週からさらに値段を下げることになりましたが、国内材料はやや明るくなりつつあります。
5日にはNECとCrypto Garageが国産デジタル資産カストディの共同開発を発表し、8日にメルコインがコインチェックとの連携で12銘柄を追加しするなどしており、日本では暗号資産が徐々に普及しつつあります。
次にビットコイン(BTCUSD)とイーサリアム(ETHUSD)についてテクニカル分析の観点から値動きをみてみましょう。
ビットコインは一時2月につけた安値を割れたものの終値では回復しており、60,000ドル前後を維持できるかが焦点となります。

イーサリアムについては、既に2月の安値を割れており、ビットコイン以上に下落しています。

ビットコインと同調して今後反発の可能性はあるものの、ビットコインほどの底堅さはなく、このまま上昇が続くかは不透明です。
日本取引所グループ傘下の大阪取引所が、2028年をめどにビットコイン先物を投入する方針を示したことが注目されています。
日本経済新聞の報道によると、大阪取引所の多賀谷彰社長は、国内でビットコインETFが解禁される場合、それに合わせて先物市場も整備する必要があるとの考えを示しました。
背景には、ETFを運用する機関投資家や運用会社が、ビットコイン価格の変動リスクを管理するためのヘッジ手段を必要とする可能性があります。
国内で暗号資産ETFを実現するには、投資信託法施行令の改正が必要です。金融庁は、投資信託が主な投資対象にできる特定資産に暗号資産を加える方向で調整を進めており、2028年ごろの制度整備が意識されています。
特定資産に暗号資産が追加されれば、運用会社はビットコインなどを組み入れた投資信託やETFを設計しやすくなります。
また、暗号資産取引を金融商品取引法の枠組みに移す法改正の議論も進んでいることで、投資家保護や情報開示のルールがより明確になるかもしれません。
税制面でも、暗号資産取引の所得を現行の総合課税から申告分離課税へ移行する案が議論されており、ETF解禁に向けた環境整備は規制、税制、商品設計の各分野で進んでいる状況です。
さらに運用会社や証券会社の動きも広がっています。
野村アセットマネジメント、SBIグローバルアセットマネジメント、アセットマネジメントOneなどが暗号資産ETFの投入を検討しているとされ、制度が整えば商品化が進むかもしれません。
東京証券取引所で上場が承認されれば、個人投資家は株式ETFや金ETFと同じように、証券口座を通じて暗号資産ETFを売買できるようになります。
大阪取引所はこれまでも日経225先物やオプションなど、デリバティブ市場の中核を担ってきました。
ビットコイン先物の投入は、暗号資産を国内の金融市場インフラに組み込む動きの一つと考えられます。
ただし、実際の上場時期や商品設計は、今後の法改正やETF解禁の進捗に左右されるため、引き続き制度面の動向が焦点となりそうです。
来週の16日と17日にはFOMCが予定されています。政策金利が据え置かれた場合、結果自体は市場で一定程度織り込まれているため、ビットコインやイーサリアムへの影響は限定的となる可能性があります。
ただし、声明文がタカ派的であれば、米金利上昇やドル高を通じて上値の重しとなりやすいです。
一方、将来的な利下げに前向きな姿勢が示されれば、リスク資産への買い戻しが入りやすくなります。
本記事は市場動向の解説を目的としたものであり、特定の取引を推奨する投資助言ではありません。レバレッジを伴う取引は、高い収益の可能性がある反面、元本を上回る損失のリスクを伴います。最終的な投資判断は、ご自身の責任において行っていただけますようお願いいたします。過去の分析結果は将来の運用成果を確約するものではありません。