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ユーロズロチはユーロとポーランドズロチの通貨ペアです。多くのスワップポイントをもらえることから一部の投資家に人気があります。本記事では、ユーロズロチの特徴や変動要因、今後の見通しを詳しく解説します。
「ユーロズロチの見通しって明るいの?」
「ユーロズロチっておすすめの通貨ペア」
といった疑問を持っていませんか?
ユーロズロチは、スワップポイントをたくさんもらえることから、一部の投資家から人気のある通貨ペアです。とはいえ、どのような通貨ペアかよく分からない人も多いのではないでしょうか?
本記事では、ユーロズロチの特徴や今後の見通しについて詳しく解説します。ユーロズロチの取引に興味がある人は、ぜひ参考にしてください。
ユーロズロチ(EUR/PLN)は、ユーロとポーランドズロチの通貨ペアです。
ユーロズロチの特徴を挙げると主に3つあります。
それぞれの特徴について順番に見ていきましょう。
1.EU全体の経済動向の影響も強く受ける
ユーロズロチはポーランドはもちろんEU全体の経済動向の影響を強く受ける通貨ペアです。EUの影響を強く受ける理由は、ポーランドがEU加盟国であり、輸出の79%、輸入の60%がEU圏内で行われているからです。
このようにポーランドはEUの経済の影響を受けていることから、ユーロとズロチの相関性は高い傾向があります。
以下は、2024年のユーロ円とズロチ円のチャートですが、かなり値動きが似ています。
したがって、ズロチをトレードする場合は、EUの経済状況を見ることも重要です。
2.多くのスワップポイントがもらえる
ユーロズロチは多くのスワップポイントがもらえることから、スワップトレーダーから人気の高い通貨ペアです。
ユーロズロチのトレードで多くのスワップポイントがもらえる理由は、ユーロとズロチの金利差が大きいためです。
ポーランドズロチ | 5.75% |
ユーロ | 3.40% |
※2024年10月時点
したがって、ユーロズロチでのスワップポイントが発生するFX業者を選べば、多くのスワップポイントを受け取れるでしょう。
3.レンジ相場になりやすい
ユーロズロチは一般的にレンジ相場になりやすい傾向があります。実際2024年の相場を見ると、上昇と下降を何度も繰り返しています。
ユーロズロチで利益を得るためには、スキャルピングやデイトレード、逆張り戦略が有効です。
レンジ相場では、天井で売り、底で買いを繰り返せば利益を得やすくなるので、初心者でも取引しやすいでしょう。
ユーロズロチの主な変動要因は3つあります。
取引を検討している人は、これらの要因に注意しましょう。
1.政策金利の引き上げや引き下げ
1つ目の要因は、ポーランド国立銀行(以下ポーランド中銀)による政策金利の引き上げや引き下げです。
ポーランドズロチの政策金利が変動すると、ユーロと金利差が生まれることがあるため、ユーロズロチの為替レートは大きく変動します。
直近では、2023年9月にポーランド中銀が政策金利を6.75%から6.00%に引き下げた際に、ユーロズロチは4.47から4.63へと上昇しました。
一方で、2021年10月にポーランド中銀が政策金利を0.10%から0.50%に引き上げた際は、ユーロズロチは4.60から4.55へと急落しています。
このように政策金利の変更は、ユーロズロチの為替レートに大きな影響を与えます。
2.地政学的リスク
2つ目の要因は、地政学的リスクです。ポーランドは、中東やロシアに近い位置にあるため、戦争が起きるとユーロズロチの為替レートにも影響があります。
実際、2022年2月にロシア・ウクライナ紛争が起きた際、ユーロ・ズロチは大きく上昇しました。
ユーロズロチの取引をする人は、ロシア・ウクライナ紛争や中東情勢などに常に注意してトレードしましょう。
3.ポーランド中銀による為替介入
3つ目の要因は、ポーランド中銀による為替介入です。為替介入が行われると、為替レートが数秒で数百pips動くことも珍しくありません。
そして、2023年以降、ポーランド中銀はズロチ安を食い止める目的で、たびたび為替介入を示唆する発言を行っています。
また、過去には2011年のように為替介入を実施したことがあり、このときは、4.5ズロチから4.36ズロチまで暴落しました。
特にポジションを保有している場合、為替介入が原因で大損することがあるので、常に為替介入の兆しがないか確認しておきましょう
ここからは、ユーロズロチの今後の見通しについて解説します。
今後の見通しを見る上で重要な点は以下の3つです。
それぞれの点について詳しく解説します。
1.ポーランド中銀による政策金利発表や為替介入に注意する
ユーロズロチの値動きを見る上では、ポーランド中銀による政策金利発表や為替介入に注目しましょう。
既にポーランド中銀の金利は高い水準のため、今後は利下げによるユーロズロチの上昇に注意する必要があります。
また、ポーランド中銀が為替介入をした場合、ユーロズロチの価格が一時的に下落する可能性があるので十分注意しましょう。
ロシア・ウクライナ情勢の変化にも注意する必要があります。2024年11月時点においてもロシア・ウクライナ間での戦闘が続いています。しかし、2025年1月に米国の大統領に就任予定のトランプ大統領は、戦争終結に向けてウクライナ特使を新設するなど、早くも動いている状況です。
ロシア・ウクライナ紛争が終結すれば、地政学的リスクへの不安が和らぐため、ユーロ安ズロチ高になる可能性があります。
3.テクニカル分析では4.25〜4.4ズロチの範囲の値動きが予想される
ユーロズロチは、テクニカル分析の観点で見ると、4.25〜4.4ズロチの範囲の値動きが予想されます。
以下はユーロズロチの日足チャートですが、直近のサポートは4.25ズロチ、直近のレジスタンスは4.4ズロチであり、2024年11月22日時点では、レジスタンスに近づきつつあります。
基本的には4.4ズロチ付近で売り4.25ズロチ付近で買い戻す戦略が有効ですが、4.4ズロチを超えた場合は、上昇トレンドが起きる可能性があるでしょう。
ユーロズロチを取引する際には、以下の点に注意が必要です。
注意点について詳しく解説します。
1.スワップトレード中にズロチ安になると含み損が増える
一部のトレーダーは、ユーロズロチを売ってスワップポイントを狙っているでしょう。しかし、ズロチ安になった場合、含み損が増えるので注意が必要です。
例えば、4.33ズロチから5.00ズロチまで上昇した場合、6,700pipsの含み損が発生します。仮にユーロズロチの売りポジションを100万通貨保有していた場合に発生する含み損は約6,700万円です。
そうなると、途中でポジションがロスカットされる可能性があるので注意しましょう。
2.スプレッドが広がりやすい
ユーロズロチはスプレッドが広がりやすいため、取引コストが高くなる傾向があります。
スプレッドが広がりやすい理由は、メジャーな通貨ペアと比べると取引する人が少なく注文がマッチングしないからです。
時間帯によっては、メジャー通貨ペアの10倍近くスプレッドが広がることもあるので注意しましょう。
何度も取引を繰り返す必要があるスキャルピングやデイトレードなどは、取引コストが多くかかるので、おすすめできません。
3.情報収集が難しい
ユーロズロチは情報収集が難しい通貨ペアです。
なぜなら、ポーランドズロチを取引するトレーダーが少ないため、新聞やWebでチャート分析や経済指標の結果についてほとんど触れられることはないからです。
したがって、こまめにWebニュースなどをチェックしてポーランドズロチの情報を収集したり、ご自身でチャート分析をしたりする必要があります。
このように、ポーランドズロチは、初心者向けの通貨ペアとはいえません。初心者は基本的にメジャー通貨ペアをおすすめします。また、スワップトレードをするなら、ユーロズロチよりも日本でも人気の高いトルコリラ円や南アフリカランド円のほうが取引しやすいでしょう。
ユーロズロチは、値動きこそ一貫性があるものの、中上級者向けの通貨ペアといえるでしょう。スプレッドが広いことに加えて、情報収集が難しいため、注意が必要です。
初心者の場合は、すぐに取引すべき通貨ペアではありません。ただし、高金利通貨ペアのため、スワップ狙いの通貨ペアとしては検討の余地があるでしょう。
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