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今週の暗号資産は、ビットコインが80,000ドルを回復しました。
• 米財務省の流動性期待でビットコインが一時81,000ドル台へ上昇
• 年利150%を掲げたIZAKA-YAが出金を一時停止
• 雇用の回復なら利上げ観測が重し、下振れなら82,000ドル台も視野
まずはビットコインやイーサリアムの値動きからご紹介します。
8月21日から27日にかけての暗号資産市場は、前週の米財務省による長期債買い戻し倍増を受けた上昇の流れを引き継ぎ、週央にかけて高値を更新した後、週後半は利益確定売りと金利観測の変化から上値の重い展開となりました。
21日はビットコインが73,000ドル前後から77,300ドル前後へ続伸し、イーサリアムも2,330ドル前後から2,390ドル前後まで上昇。

米長期金利の低下に加え、トランプ大統領が暗号資産の市場構造を定めるClarity法案の可決を議会に求めたことも材料視されています。
The Blockによると、17日から21日の週には米現物ビットコインETFに約19億ドル、イーサリアムETFに約7億ドルの資金が流入し、2025年10月以来の規模となりました。

週末も堅調に推移し、24日にはビットコインが79,000ドル前後、イーサリアムが2,500ドル前後まで水準を切り上げました。
25日はビットコインが一時81,000ドル台と5月以来の高値を付けましたが、80,000ドルを割り込む展開。
投資家心理を示すFear&Greed指数は75と約11カ月ぶりの高水準に達しており、過熱感も意識されています。
26日に発表された7月の米個人消費支出(PCE)価格指数は、総合が前年比3.7%と市場予想の3.6%を上回り、コアも3.3%と横ばいが続きました。
インフレの鈍化が確認されなかったことから、金利先物市場では9月会合での利上げ確率が40%程度へ上昇し、ビットコインは79,000ドル前後、イーサリアムは2,500ドル前後での推移となっています。
27日にはビットコインが80,000ドルを回復した一方で、イーサリアムはやや上値が重い展開となりました。
28日深夜にウォーシュFRB議長によるジャクソンホール会議での初講演が控えており、市場では様子見姿勢が強まっています。
次にビットコイン(BTCUSD)とイーサリアム(ETHUSD)のテクニカル分析をみていきましょう。
ビットコインは上昇の勢いに陰りがありますが、節目となる80,000ドルに到達しました。

安値を切り上げる形に変化がない限りは買い目線で考えることが一つのアプローチです。
5月前半につけた82,000ドル台を超えられるかに注目です。
イーサリアムについてもビットコインと似た動きをしていますが、ビットコインとは異なり既に4月の高値を更新しました。

2,400ドル台がサポートラインとして機能する限りは買い目線で問題ありません。
次のターゲットは2,700ドル台となります。
暗号資産レンディングサービスIZAKA-YAをめぐり、預けた資産を引き出せないという相談が相次いでいます。
運営は香港のIzakaya Limitedで、本人確認が不要な手軽さと年利150%前後の利回り(キャンペーン適用時)を掲げ、USDTやビットコイン、円建てステーブルコインJPYCなどの預け入れを募ってきました。
出金遅延は2026年8月上旬から表面化し、X上では約2週間前から出金できないという相談が続いていると発信して拡散されました。
同日、運営は公式サイトで、一部アカウントに不正な資金の流入やマネー・ローンダリングの疑いのある取引を確認したとして、該当アカウントの送金と出金を一時停止し、あわせて全利用者に本人確認を必須化すると発表しています。
停止対象の規模や再開時期は示されていません。JPYCを発行するJPYC社の岡部典孝氏は、利用者から相談が寄せられているとして、8月24日に金融庁へ情報提供したことを明らかにしています。
今回の経緯で注目されているのが、出金が滞った後に本人確認の提出が求められたという順序です。
SNS上では、書類を提出しても出金されないという趣旨の声も伝えられていますが、個々の事例について運営側からの説明は確認されていません。
一般論として、出金が止まった状態で新たに身分証や顔写真などの提出を求められる場合、資産が戻らないうえに個人情報だけが第三者に流出するリスクが生じると指摘されています。
では、レンディングという仕組み自体が危険なのかという点ですが、預けた暗号資産を貸し出して利息を受け取る仕組み自体は、規制下の事業者も含めて広く提供されています。
問題は仕組みそのものよりも、資産の管理を事業者に預ける構造から生じるカウンターパーティリスクです。
IZAKA-YAは出金遅延が伝えられていた8月中も、対象商品で実質年利150%をうたうキャンペーンを実施し、後に期間を延長しました。
サービスを選ぶ際には、運営主体の所在地や資本関係、利用規約が定める準拠法と裁判管轄を確認しておくことが考えられます。
あわせて、顧客資産の分別管理の有無、運用先や監査に関する情報開示、過去の出金実績、規制当局への対応状況といった複数の観点から比較し、一つの事業者に資産を集中させない配分を検討する余地もあります。
来週のビットコインは、9月4日に発表される8月の米雇用統計が中心的な材料になると考えられます。
非農業部門雇用者数は6万人増が予想されており、前回の23,000人減からの回復が見込まれています。
予想を上回る結果となった場合は、9月の利上げ観測が一段と強まり、米長期金利の上昇を通じてビットコインの上値が抑えられる展開が想定されます。
一方、予想を下回る弱い内容となれば、利上げ観測の後退から金利低下が意識され、リスク資産に資金が向かって82,000ドル台をうかがう可能性も考えられます。
もっとも発表前は様子見姿勢が強まりやすく、値動きが限定的になる点にも注意が必要です。
本記事は市場動向の解説を目的としたものであり、特定の取引を推奨する投資助言ではありません。レバレッジを伴う取引は、高い収益の可能性がある反面、元本を上回る損失のリスクを伴います。最終的な投資判断は、ご自身の責任において行っていただけますようお願いいたします。過去の分析結果は将来の運用成果を確約するものではありません。