ビットコインはなぜ価値がある？仕組みや将来性はないのか解説 

「ビットコインはなぜ価値があるの？」「実体がないからなんだか怪しい」と考えていませんか？ 

「デジタルゴールド」とも称されるビットコインですが、なぜ、実体のないデータにこれほどの価値がつくのでしょうか？ 

近年のビットコインの上昇ついて、不思議に考えている人もいるでしょう。本記事では、ビットコインが価値がある理由や逆に価値がないと考える人の意見、投資する際のリスクを詳しく解説します。 

ビットコインとは？

ビットコインは、中央銀行のような発行主体を持たない、インターネット上で利用できる仮想通貨です。2009年にサトシ・ナカモトによって開発され、取引履歴はブロックチェーンという分散型データベースで管理され、高い安全性を実現しています。 

ビットコインは発行上限が2,100万枚と定められていることにより、希少性が保たれると考えられています。また、中央管理者が存在しないため、特定の国家や機関の影響を受けにくい点も特徴の一つです。 

近年、ビットコインの価格は大きく上昇しており、ビットコインドルの価格は2025年1月には10万9,200ドルまで上昇しました。 

ビットコインに価値がある理由

ビットコインに価値がある理由は、主に以下の4点が挙げられます。 

1. 希少性が維持されやすい 

2. 需要の拡大が予想されている 

3. ブロックチェーンの安全性の高さ 

4. 実用性が高い 

それぞれの理由について詳しく見ていきましょう。 

1.希少性が維持されやすい

1つ目の理由は、希少性です。ビットコインは発行上限枚数が2,100万枚と定められており、供給量に限りがあることで希少価値が生まれます。 

発行上限という明確な制限があることで、無尽蔵に増える心配がなく、希少性が保たれやすいです。さらに、約4年に1度、マイニング報酬が半分になる半減期という仕組みが設けられています。 

半減期を迎えると、ビットコインの計算を行う採掘者（マイナー）に支払う報酬が半減するため、市場に供給されるビットコインの量が減少します。その結果、既存のビットコインの希少性が高まりやすくなるのです。 

ビットコインは、過去4回（2012年、2016年、2020年）半減期を迎えていますが、いずれも価格が上昇しています。ビットコインの次回の半減期は2028年と予想されており、半減期前後になれば再度上昇する可能性があります。 

2.需要の拡大が予想されている 

2つ目の理由は、需要の拡大が予想されていることです。ビットコインの需要拡大が予想されている主な理由は3つあります。 

• インターネットの普及や仮想通貨への関心の高まり 

• 大企業や著名人が参入している 

• ビットコイン現物ETFが承認され投資家の参入が増加した 

まず、インターネットの普及により、世界中の人々がビットコインにアクセスしやすくなりました。特に、インフレや政情不安を抱える発展途上国では、自国通貨の価値が高くないため、ビットコインを資産の逃避先として捉える動きが広がりました。 

次に、テスラやマイクロストラテジーといった大企業がビットコインの保有を公表したり、イーロン・マスク氏のような著名人がビットコインを支持する発言をしたことで、ビットコインの認知度や信頼性が向上しています。 

さらに、2024年1月にはアメリカでビットコインの現物ETFが初めて承認されました。この出来事により、これまで規制上の制約によりビットコインに投資できなかった機関投資家を始めとした投資家が仮想通貨市場に参入しやすくなりました。 

これらの要因から、ビットコインはこれまで以上に需要が拡大する可能性が十分あります。 

3.ブロックチェーンの安全性の高さ 

3つ目の理由は、ブロックチェーンの安全性の高さです。ビットコインの根幹技術であるブロックチェーンは、取引履歴を分散型のネットワーク（分散型台帳）で記録・管理する仕組みです。そのため、単一の箇所への攻撃や改ざんが極めて困難です。 

さらに、取引には公開鍵暗号方式という高度な暗号技術が用いられ、不正なアクセスや送金を防ぐことができるため、安全性が大幅に向上します。 

また、ビットコインは特定の管理者を持たない非中央集権的なシステムです。従来の通貨とは異なり、政府や中央銀行といった単一の機関による管理や操作を受けにくいため、政透明性の高い金融システムを期待している人からの需要もあります。 

このように、ブロックチェーン技術による堅牢なセキュリティと、非中央集権的な管理体制という二つの側面が、ビットコインの信頼性を高めており、将来的に需要が高くなると考えられている要因の一つです。 

4.実用性が高い 

4つ目は実用性の高さです。ビットコインが実用性が高い理由は3つあります。 

• インフレに強く価値の保存手段として活用されやすい 

• 送金・決済手段として利用できる 

• 投資対象として利用できる 

ビットコインには、発行上限があるため、インフレに強い傾向があります。経済情勢が不安定な国々では、自国通貨の価値下落に対するヘッジとして活用するケースも増えているのです。 

次に従来の国際金融と比較した場合、手数料が安く、24時間365日取引が可能であることから送金・決済手段としての利便性が高いです。インターネット環境があれば、世界中のどこからでも比較的迅速に送金や決済が行うことができます。 

さらに、ビットコインは株やFXよりも価格変動が大きいため、ハイリスク・ハイリターンの投資先を探している投資家からの需要もあります。デジタルゴールドとしての側面も持ち合わせており、長期的な成長を期待してポジションを持ち続けるガチホも少なくありません。これらの理由により、ビットコインは将来性や価値があると言われています。 

ビットコインに価値がないと考える投資家がいる理由  

ビットコインについて、逆に価値がないと考える投資家もいます。 

1. 価格変動の大きさ 

2. 法定通貨のような信頼や安定性がない 

3. 具体的な裏付けとなる資産がない 

ここでは、ビットコインに価値がないと考える投資家がいる理由について見ていきましょう。 

1.価格変動の大きさ 

1つ目の理由は、価格変動の大きさです。仮想通貨市場は、株式市場や外国為替市場と比較して歴史が浅く、取引量も少ないため、少額の取引でも価格が大きく変動する傾向があります。 

過去には、著名な投資家の発言や仮想通貨の規制に関するニュースなどが理由で、ビットコインの価格がたった数時間で大きく動いたこともあります。 

例えば、2021年にテスラ社がビットコイン決済の導入を発表後に撤回したり、中国政府が仮想通貨取引を厳しく規制する方針を示したりした際には、ビットコインの価格が急落しました。 

さらに、ビットコインの高いボラティリティは、大きな利益を期待できる反面、逆に大きな損失を被る可能性があるので価格が不安定と考える投資家もいます。そのため、価値の安定性を重視する投資家は、ビットコインには価値がないと判断しているのです。 

2.法定通貨のような信頼や安定性がない 

2つ目は、ビットコインに法定通貨のような信頼や安定性がないことです。法定通貨は、国家によってその価値が保証され、強制通用力を持つ決済手段として広く受け入れられています。 

一方、ビットコインは、特定の国家や中央銀行によって発行・管理されておらず、市場の需給によってのみ価値が決定されるため、法定通貨ほど信頼や安定性が高くありません。 

また、法定通貨と比べると、2025年現在においても買い物に使えるお店は少なく実際に決済に使っている人が少ないため、汎用性も劣っています。 

3.具体的な裏付けとなる資産がない 

3つ目の理由は、ビットコインには金や株式のように、具体的な裏付けとなる資産が存在しないことです。なぜなら、ビットコインは、特定の機関による管理や価値の保証を排除することを意図して設計されているからです。 

また、希少性と分散型ネットワークの信頼および利用によって裏付けられていますが、通貨を発行する国の信用力が重要な法定通貨や、物質そのものに価値がある金のような裏付けとなる資産を重視する人からは、高い評価を受けていません。 

ビットコインに投資する際のリスク 

ビットコインの需要は今後も大きくなることが予想されていますが、投資を考えている場合は、以下のようなリスクについて理解しておくべきです。 

1. 価格変動リスク 

2. ハッキング・詐欺リスク 

3. 法規制リスク 

ここからは、それぞれのリスクについて詳しくみていきましょう。 

1.価格変動リスク

ビットコインの価格は、短期間に大きく変動することがあるため、他の金融商品よりも大きな損失を被る可能性があります。 

したがって、必ず余裕資金で投資を行うことが必要です。また、取引単位が大きすぎると、価格が変動した場合に発生する損失も大きいため、慣れるまでは小さい取引単位での取引を推奨します。 

また、法定通貨ほど信頼性が高いとはいえないため、価値がゼロになるリスクもある点は理解しておくべきです。 

2.ハッキング・詐欺リスク 

購入したビットコインをセキュリティ性の低い取引所やウォレットで保管していた場合、第三者からハッキングされることがあります。 

なぜなら、取引所や一部のウォレットは常にオンライン接続されているため、第三者からアクセスされるリスクがあるからです。 

ハッキングによる盗難を避けるには、取引所に置いたままにするのではなく、セキュリティ性の高いウォレットに移動しなければなりません。また、以下のような仮想通貨詐欺にも注意が必要です。 

ICO詐欺	実態のない仮想通貨プロジェクトが上場すると嘘をついてお金を集めさせる
ポンジスキーム	投資家からの資金を、以前の投資家への配当や利益として支払うことで、あたかも収益が出ているかのように装う詐欺
エアドロップ	無料の仮想通貨（エアドロップ）を配布すると称して、個人情報や秘密鍵、送金手数料などを騙し取る
偽の取引所やウォレットへの送金詐欺	実在しない、または非常に類似した名称の偽の仮想通貨取引所やウォレットを作成し、利用者を騙して資金を預けさせる

事前に詐欺の手口を知っておき、少しでも怪しいと感じたらお金を出資したり送金したりしないようにしましょう。 

3.法規制リスク

ビットコインは、法定通貨のように特定の国や機関が発行しているわけではないため、各国で法規制が異なっており、法整備も十分ではありません。 

現在、ビットコインの投資や送金が認められている国であっても、今後法規制の変更が行われるとビットコインの価格が大きく変動する可能性があります。 

ビットコインの半減期はいつ？ 半減期後のチャートを解説 

したがって、ビットコインに関する各国の法規制の変更については、注意しなければなりません。 

ビットコインの購入方法

ビットコインを保有するためには、以下の手順で購入します。 

1. 仮想通貨取引所を選ぶ 

2. 口座開設をする 

3. 本人確認の手続きをする 

4. 入金をする 

5. ビットコインを購入する 

各手順について詳しくみていきましょう。 

1.仮想通貨取引所を選ぶ

まず、ビットコインを取り扱っている仮想通貨取引所を選びます。仮想通貨取引所を選ぶ際は以下のようなポイントがあります。 

• セキュリティ対策が強固か（二段階認証、コールドウォレットなど） 

• 取引手数料や送金手数料が安いか 

• 初心者にも使いやすいインターフェースか 

• ビットコイン以外の銘柄や現物取引以外の投資方法を扱っているか 

過去には大手の取引所がハッキングの被害に遭い、仮想通貨が盗まれた事件も複数起きているので、セキュリティが低い取引所は使うべきではありません。 

取引所の使いやすさについては、投資家からの評判をインターネットやSNSなどで確認しましょう。 

2.口座開設をする 

仮想通貨取引所のウェブサイトまたはアプリから口座開設を行います。通常、メールアドレスとパスワードの登録が必要となります。その後、利用規約やプライバシーポリシーへの同意が求められます。 

3.本人確認の手続きをする

口座開設後、本人確認手続きとしてKYC認証を行います。KYC認証では、運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなどいずれかの本人確認書類の提出と、顔写真の撮影が必要となります。郵送による本人確認やビデオ通話による確認が行われる取引所もあります。 

口座開設から本人確認にかかる時間は、一般的に最短数分から長くても数営業日程度です。口座開設を早く済ませたい場合は、スマホを利用したオンライン本人確認を利用しましょう。 

4.入金をする

本人確認が完了し、口座が開設されたら、ビットコインを購入するための資金を入金します。一般的な入金方法としては、銀行振込、クレジットカード、コンビニ入金などが用意されています。手数料や入金反映までの時間、利用限度額は取引所によって異なるため、事前に確認しておきましょう。 

5.ビットコインを購入する 

入金が完了すると、取引所のプラットフォーム上でビットコインを購入できます。今すぐ現時点の価格で購入したい場合は成行注文、価格を指定して購入したい場合は指値注文を活用します。 

購入したいビットコインの数量と金額を指定し、注文を確定することで購入完了です。購入したビットコインは、取引所のウォレットに保管されます。 

ハッキングによる盗難を避けるために、契約しておいたウォレットにビットコインを移しておきましょう。 

ビットコインの需要は今後も増え続けることが予想される 

ビットコインの需要は今後も増え続けることが予想されます。もちろん、ときには大きく値下がりすることはありますが、仮想通貨の価値がなくなることは考えにくいといえます。 

ただし、仮想通貨には詐欺やハッキングのリスクがあるため、怪しい話に乗ったりセキュリティの低い環境でビットコインを保管しないようにしましょう。 

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