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NYダウとS&P500はどちらも米国を代表する株式指数ですが、両者の違いについてよくわからない人もいるでしょう。また、どっちに投資をすれば良いのか判断に悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
本記事では、NYダウとS&P500の違い、過去の株価の比較などについて詳しく解説します。この記事を読めば、どっちへの投資をすべきかもわかるようになるので、ぜひ参考にしてください。
NYダウ(ダウ平均株価)とS&P500はともに米国を代表する株式指数です。投資家からの注目度も高くニュースでも毎日値動きについて報道されています。
NYダウとS&P500の違いは以下の3つです。
1.歴史の長さ
2.算出方法
3.銘柄数と選定基準
それぞれの違いを順番に見ていきましょう。
NYダウとS&P500では、歴史に違いがあります。NYダウは、1896年5月に算出が開始された指数で、最も古い歴史を持ちます。1896年当時は工業化が加速していたこともあり、工業系の銘柄を中心とした12銘柄からスタートしました。
一方で、S&P500は1923年にスタンダード&プアーズ社の前身であるスタンダード・スタティスティクス・カンパニーが開発した指数が基となっています。
当初は米国株式233銘柄を対象に算出を開発しており、現在のS&P500指数が誕生したのは1957年になってからです。
このことからS&P500よりもNYダウのほうが歴史が長いことがわかります。
NYダウとS&P500では、価格の算出方法が異なります。NYダウは、以下の計算式で算出します。
30銘柄の株価の合計÷除数
除数とは、株式分割や銘柄の入れ替えを考慮した調整のことで、2024年6月時点では0.15です。
一方、S&P500の価格は、以下の計算式で算出します。
時価総額(株価×上場株式数)÷基準点の時価総額(1941年〜43年の平均を10に)
例えば、S&Pの価格が400だった場合、1941年〜43年と比べると40倍になっていることになります。
NYダウとS&P500では構成銘柄が異なります。
NYダウは、ニューヨーク証券取引所やNASDAQに上場しているS&P500の銘柄のうち成長性・投資家の関心度といった基準を考慮して選ばれている30銘柄のみの指数です。
NYダウに選ばれている銘柄の特徴は以下の4つです。
優良企業
各業界で影響力が強い
時価総額が高い
流動性がある
一般的に優良企業や各業界で影響力が強い企業は、株価が高い傾向があります。そして、NYダウの価格は株価が高い銘柄の影響を受けやすい点に注意しましょう。
例えば、株価が5ドルと50ドルの会社があるとします。両社とも20%上昇した場合、5ドルの会社の株価は1ドルしか上昇しませんが、50ドルの会社の株価は10ドルも上昇します。
このように株価が高い企業の値動きがNYダウの価格に大きな影響を与えるのです。
なお、NYダウの選定銘柄に公益企業やユーティリティカンパニー、輸送関連銘柄は含まれないため、全ての業種の銘柄をカバーしているわけではありません。
次にS&P500の場合は、米国の代表的な500の企業の株価を加重平均して指数化したものです。
S&P500は、時価総額の高い企業の値動きが強く影響します。NYダウのように株価が高い銘柄の影響を抑えることが可能です。
銘柄の数が多いので、S&P500を購入すれば米国企業の時価総額の約80%をカバーできます。
NYダウとS&P500では組入銘柄が異なるため、値動きも異なります。ここからは、NYダウとS&P500の株価の推移を見ていきましょう。
以下のチャートは1987年〜2024年6月のNYダウの株価推移です。
1987年時点では2,000ドル前後でしたが、2024年6月時点では一時40,000ドルをつけています。
特に2020年のコロナショックからの回復以降は、急激に上昇しています。
次のチャートは、1987年〜2024年6月のS&P500の株価推移です。
1987年時点では、400ドル未満でしたが、2024年6月現在は5,000ドルを突破しています。ITバブル崩壊、リーマンショック、コロナショックと3回の暴落があったものの、長期では上昇しています。
基本的に、NYダウとS&P500は似たような値動きになりやすいでしょう。
NYダウの時価総額上位10社とS&P500の組入比率上位10社を比較してみましょう。
NYダウの時価総額 NYダウの時価総額上位10社とS&P500の組入比率上位10社を比較すると、アップルやマイクロソフトなど両方とも上位に入っている銘柄が多くあります。 上位10社とS&P500の組入比率上位10社を比較すると、アップルやマイクロソフトなど両方とも上位に入っている銘柄が多くあります。
順位 | NYダウの時価総額上位10社 | S&P500の組入比率上位10社 |
1位 | アップル | マイクロソフト |
2位 | マイクロソフト | アップル |
3位 | アマゾン ドットコム | エヌビディア |
4位 | JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー | アマゾン ドットコム |
5位
|
ビザ
|
メタ・プラットフォーム クラス A |
6位 | ウォルマート | アルファベット A |
7位
|
ユナイテッドヘルス・グループ | アルファベット C |
8位
|
ジョンソン・アンド・ジョンソン | バークシャー ハサウェイ B |
9位 | ホーム・デポ | イーライ リリー |
10位
|
セールスフォース
|
JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー |
※Microsoft Startのデータ(2024年6月21日時点)とS&P Dow Jones Indices(2024年5月31日時点)を基に作成
しかし、ビザ、ウォルマート、ユナイテッドヘルス・グループなどはNYダウの時価総額上位10社にしか入っていません。
また、エヌビディアやメタ・プラットフォーム クラス A、イーライ リリーといった会社は、S&P500の組入比率上位10社しか入っていない状況です。
このことからも、NYダウとS&P500では、含まれている銘柄が異なります。
NYダウとS&P500はどちらも米国の代表的な指数のため、どっちに投資すべきか悩んでいる人もいるでしょう。
そこで、NYダウとS&P500それぞれの投資がどのような人におすすめか紹介します。
NYダウへの投資をおすすめするのは、以下のような人です。
NYダウの銘柄は、米国の大手優良企業ばかりが選ばれています。
アップルやマイクロソフトなどのIT株はもちろん、ビザ・ジョンソン・アンド・ジョンソンなど伝統的な歴史のある企業にも投資できます。
また、NYダウはS&P500と比較すると金融や一般消費財・産業などの業界への比率が高いため、それらの業種の銘柄に投資したい人にもおすすめです。
S&P Dow Jones Indicesが発表している「セクター別内訳」を見ると、NYダウでは金融が23.6%(S&P500は12.9%)、一般消費財が14.7%(S&P500は9.9%)、産業が13.9%(S&P500は8.5%)と、いずれもS&P500より比率が高い水準です。
S&P500への投資をおすすめするのは、以下のような人です。
S&P500にはハイテク株・IT株などが多く含まれています。一般的にハイテク株・IT株は短期間で大きく値上がりすることもあるため、NYダウよりも大きなリターンを狙えるかもしれません。
また、S&P500の組入銘柄は500銘柄とダウよりも種類が多いため、幅広い業種をカバーできます。
S&P Dow Jones Indicesが発表している「セクター別内訳」を見ると、S&P500は11セクターをカバーしています。
出典:S&P Dow Jones Indices(2024年5月31日時点)
対して、NYダウは9セクターのみしかカバーされていません。
出典:S&P Dow Jones Indices(2024年5月31日時点)
幅広い業種の銘柄に取引したい人はS&P500への投資を検討しましょう。
結論
過去のデータからは、世界的に好景気になった際、日本株よりも米国株に投資をしていたほうが多くの利益を期待できることがわかっています。
米国に投資をするならNYダウとS&P500がありますが、価格の算出方法や構成銘柄などの違いがあります。
NYダウは、米国の優良企業に投資をしたい人や金融・資本財・サービスなどの銘柄に投資をしたい人におすすめの投資先です。
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米国経済が成長した際に恩恵を受けたいと考えている人は、ぜひNYダウへの投資を検討してはいかがでしょうか。