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今週の暗号資産は、週後半にかけて反発しましたが、いまだレンジの高値を抜けられていません。
まずはビットコインやイーサリアムの値動きからご紹介します。
7月31日から8月6日にかけての暗号資産市場は、米連邦準備制度理事会による政策金利の据え置きを受けた様子見姿勢と、現物ETFへの資金流入の回復が交錯する展開となり、ビットコイン、イーサリアムともに週前半に下値を切り下げた後、週後半にかけて持ち直す動きが見られました。
31日のビットコインは63,000ドル台後半で推移。7月29日の米連邦公開市場委員会が9対3の票決で政策金利を3.50〜3.75%に据え置いたことは下支え材料となったものの、反対した3名が利上げを主張したことが重しとなりました。

政策金利とは中央銀行が定める基準となる金利のことで、据え置きは資金を借りるコストが大きく変わらないことを意味し、暗号資産のようなリスク資産には比較的追い風とみられます。
週明けの8月3日にかけては、CMEフェドウォッチで9月までの利上げ確率が5割を超える場面もあるなど追加利上げ観測が残ったことから売りが優勢となり、ビットコインは一時62,000ドル台まで水準を切り下げました。
米国の現物ビットコインETFの7月の純流入額は約1億7,000万ドルにとどまり、2024年の上場以来で最も小さい月となったことも上値を抑える要因となっています。
4日から5日にかけては、米国とイランの緊張やホルムズ海峡に関する交渉の行方が意識されるなかでも、現物ビットコインETFへの資金流入が2日連続で確認され、買い戻しの動きにつながりました。
イーサリアムも1,860ドル台まで軟化した後に下げ止まっています。

イーサリアムのETFには7月に約3億6,500万ドルが流入しており、ビットコインとは対照的な資金動向が支えとなったとみられます。
もっとも、市場心理を示す恐怖・強欲指数は5日時点で27と、依然として警戒感の強い水準にとどまりました。
6日にはビットコインが64,000ドル台を回復し、一時64,500ドル前後まで戻す場面もありました。イーサリアムも1,900ドル前後まで値を戻し、週初の下落分を埋める推移となっています。
2026年4〜6月期の米労働生産性(年率換算)や週間の米新規失業保険申請件数が予想以上の結果となったことで米金利が上昇し、金利の付かない暗号資産から資金が流出しました。
次にテクニカル分析の観点からビットコイン(BTCUSD)とイーサリアム(ETHUSD)の値動きをみていきましょう。
ビットコインは引き続きレンジ相場での値動きとなっています。200日移動平均線が徐々に近づいており、この水準で跳ね返されるか超えていくかに注目です。

イーサリアムも同様に狭い範囲での値動きとなっており、こちらも200日移動平均線が近づきつつあります。ビットコイン・イーサリアムのどちらも来週か再来週には当面の方向性が決まるかもしれません。

金融庁は2026年8月7日付で組織再編を実施し、暗号資産とステーブルコインを専門に所管する暗号資産・ステーブルコイン課を新設しました。
8月5日に発表されたもので、金融庁組織令の一部を改正する政令などに基づく措置です。
2018年の検査局廃止以来、8年ぶりとなる大規模な改編と位置づけられており、今回新設となるのは国際課、信用課、郵政金融課、資金決済課、暗号資産・ステーブルコイン課の5つです。
暗号資産・ステーブルコイン課の前身は、総合政策局リスク分析総括課の下に置かれていた暗号資産・ブロックチェーン・イノベーション参事官室です。
参事官室は課に比べて小さな組織単位であるため、独立した課となったことは、その分野に割かれる体制が手厚くなったことを示すと考えられます。
この5課の新設は、より大きな枠組みでの再編の一部にあたります。
金融庁は同日付で総合政策局と監督局を組み替え、銀行・証券監督局と資産運用・保険監督局の2局体制としました。暗号資産・ステーブルコイン課は後者の直下に入ります。
あわせて官房機能を統括する次長という役職が設けられ、総括審議官は監督総括審議官へと名称が変わりました。
公表された新旧組織対応表からは、同課の内部構成も見えてきます。暗号資産モニタリング室はそのまま同課に残り、これまでのイノベーション推進室は、イノベーション推進室とデジタル決済企画室という2つの室に分かれて引き継がれます。
参事官室が担ってきた監視の機能に企画の機能が加わることで、制度設計から日々のモニタリングまでを一つの課が扱う形になります。
名称の変化にも注目したい点があります。従来入っていたブロックチェーン・イノベーションという言葉が外れ、代わりにステーブルコインが前面に出ました。
発行や流通が国内外で広がるなか、監督の重点をこの領域にも明確に置く意図がうかがえます。
決済分野については資金決済課が別途設けられ、金融サービス仲介業室や電子決済等代行業室などが、こちらに移されました。
再編の背景として金融庁が挙げているのは、生成AIなどデジタル技術が急速に進んでいること、資産運用立国に向けた取り組みを前に進める必要があること、そして金融機関の不祥事や不正への対応です。
片山さつき財務大臣兼内閣府特命担当大臣は7月31日の記者会見で、これらの課題に細かく、かつ効率よく向き合える環境を整えるための再編だと述べています。
実務上は経過措置も用意されています。8月6日までに旧3局が作成した文書は、記された組織名が古いままでも当面は有効に扱われます。
ただし、これから新規に申請や届出を行う場合は、公表された新旧の対応表を確かめたうえで、再編後の担当部署に提出することが求められます。
暗号資産やステーブルコインを扱う事業者にとって、監督する側の体制がどう変わったかは、今後の規制動向を読むうえでの手がかりになると考えられます。
来週以降注目されるのが、8月12日に発表が予定される7月の米消費者物価指数です。
7月のFOMCでは政策金利が3.50〜3.75%に据え置かれた一方、3名が利上げを主張する分裂した決定となり、CMEフェドウォッチでは8月4日時点で9月会合における利上げ確率が6割程度と意識されていました。
こうした状況では、物価指標の結果が金融政策の先行き観測を通じて、ビットコインやイーサリアムの値動きに波及しやすいと考えられます。
加えて足元では現物ビットコインETFへの資金流入が再開しており、この流れが続くかどうかも焦点となりそうです。
本記事は市場動向の解説を目的としたものであり、特定の取引を推奨する投資助言ではありません。レバレッジを伴う取引は、高い収益の可能性がある反面、元本を上回る損失のリスクを伴います。最終的な投資判断は、ご自身の責任において行っていただけますようお願いいたします。過去の分析結果は将来の運用成果を確約するものではありません。