レバナスが危ないといわれる理由とは？ デメリットや長期保有のリスクを解説！

「レバナスが危ないって本当？」「レバナスのデメリットを知りたい」と考えていませんか？

レバナスは一時期話題になり、2025年2月現在でも楽天レバレッジNASDAQ-100は投資信託の純資産総額ランキング上位に入っています。

ただし、レバナスは危ないと主張する人もいるため、投資をする際には注意が必要です。

本記事では、レバナスが危ないといわれている理由、投資するメリット、注意点を詳しく解説します。

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レバナスとはNASDAQ100指数に連動するレバレッジ型投資信託

レバナスとは、米国のNASDAQ市場に上場しているNASDAQ100指数に連動するレバレッジ型投資信託のことです。

レバナスは、NASDAQ100の値動きに対して約2倍のリターンを目指して設計されています。

つまり、NASDAQ100が上昇すればレバナスもその約2倍の上昇を期待できる一方で、下落時には同様に2倍の下落リスクを伴うので注意が必要です。

レバナスと連動するNASDAQ100には成長企業であるテクノロジー関連（Apple、Amazon、Microsoft、Tesla、NVIDIAなど）かつ業界で大きな影響を持つ企業の銘柄も多く含まれています。

よって、NASDAQ100の銘柄に投資して高いリターンを得たい人にはおすすめの金融商品です。

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レバナスが危ないと言われている理由

レバナスが一部の投資家から危ないといわれているのは、以下のような理由があるためです。

1. レバレッジによる損失のリスクが高い
2. 長期投資に向かない
3. 市場環境の変化による値下がりリスクがある
4. インフルエンサーの発信による過度な期待
5. 信託報酬手数料が高い

それぞれの理由について詳しく見ていきましょう。

1.レバレッジによる損失のリスクが高い

レバナスではNASDAQ100指数の2倍の値動きを目指すことからレバレッジ効果があります。上昇すれば多くのリターンを期待できるものの、逆に値下がりした場合、損失額も2倍になるので注意が必要です。

例えば、レバナスは2022年〜2023年前半にかけて基準価額が10,000円から3,671円（63.3％の下落）まで暴落したことがあります。

出典：YAHOO!ファイナンス

仮に基準価額が1万円のときに100口分購入していた場合の含み損は63万3,000円となるため、かなりのマイナスとなっていることが分かるでしょう。

レバナスに投資する際は、レバレッジにより大きな損失を被る可能性があるので注意が必要です。

2.長期投資に向かない

レバナスは長期投資には向きません。その理由は、レバナスが日々の市場変動に敏感に反応するため、もみあい相場や下落相場ではナスダック100指数よりも大きく価値が値下がりする可能性があるからです。

例えば、以下のように値動きが上下した場合に、ナスダック100とレバナスの損益を見ていきましょう。

	ナスダック100	レバナス
基準日	100ドル	100ドル
1日目	110ドル （10％）	120ドル （20％）
2日目	99ドル （-10％）	96ドル （-20％）
3日目	89.1ドル （-10％）	76.8ドル （-20％）
4日目	106.92ドル （20％）	107.52ドル （40％）
5日目	96.228ドル （-10％）	86.016ドル （-20％）

※かっこ内は変動率

5日間の変動率は、ナスダック100、レバナスともにプラスマイナスゼロでした。ところが、5日間の取引終了時点の基準価額を見ると、ナスダック100は約4ドル、レバナスに至っては約14ドルの損失が発生しています。

レバナスに投資する場合、何度も値動きが上下すると時間の経過とともに基準価額が押し下げられる点に注意が必要です。

特に長期間投資をし続けると、時間の経過による基準価額の下落が大きくなりやすいです。

3.市場環境の変化による値下がりリスクがある

レバナスは高いリターンを期待できる一方で、市場環境の変化による値下がりリスクもあります。

例えば、2021年の11月から2022年にかけて、ナスダック100が暴落しましたが、その原因には米国連邦準備制度（FRB）による金融引き締めがありました。

FRBの政策金利が引き上げられると、企業の借入コストが増加します。さらに景気の減速を招く恐れもあり、企業の収益が減少する可能性があるため、ナスダック100は売られやすくなります。

2021年11月〜2022年のレバナスの値下がりは「レバナス民の悲劇」と呼ばれるなど、投資家に対して悪い印象を植え付けました。

4.インフルエンサーの発信による過度な期待

インフルエンサーの宣伝による過度な期待もレバナスが危ない印象を持たれるきっかけになりました。

YouTubeを始めとした多くのインフルエンサーは、2020年から2021年にかけて大きく上昇していたレバナスについて短期間で大きなリターンを狙えると発信していました。

出典：大和アセットマネジメント

しかし、2022年以降の米国連邦準備制度（FRB）による金融引き締めにより、レバナスの価格は大きく値下がりしました。

この出来事から、レバナスに危険な印象を持っている人も多くいます。

5.信託報酬手数料が高い

レバナスの運用時にかかる信託報酬は他の人気のある投資信託の信託報酬よりも高いので注意が必要です。

実際にレバナスの3商品と人気の高いeMAXIS Slim 全世界株式（オール・カントリー）の信託報酬手数料を比較してみましょう。

楽天レバレッジNASDAQ-100	年率0.77％
iFREEレバレッジNASDAQ100	年率0.99％
auAMレバレッジNASDAQ100	年率0.4334％
eMAXIS Slim 全世界株式（オール・カントリー）	年率0.05775％

※いずれも税込

レバナス3商品の信託報酬手数料はいずれもeMAXIS Slim 全世界株式（オール・カントリー）より高い水準です。

特に楽天レバレッジNASDAQ-100とiFREEレバレッジNASDAQ100はeMAXIS Slim 全世界株式（オール・カントリー）の10倍以上の手数料がかかります。

一般的に信託報酬手数料が高いと、手元に残る利益は減ってしまいます。

このことから、他に人気の高い投資信託よりも危険と考えている人もいるのです[小栗1] 。

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レバナスのメリット

レバナスは危ないといわれていますが、もちろんメリットもあります。

1. 高いリターンを狙える
2. 流動性が高い
3. ナスダック100の上場企業100社に分散投資ができる

それぞれのメリットを順番に見ていきましょう。

1.高いリターンを狙える

レバナスではレバレッジ効果によりナスダック100に連動している他の投資信託の2倍のリターンを狙うことができます。

以下はナスダック100に連動する投資信託とナスダック100をそれぞれ購入した場合のシミュレーションです。

	ナスダック100の変動率	他の投資信託 （ナスダック100に連動かつレバレッジなし）	レバナス （レバレッジ2倍）
基準日	–	100ドル	100ドル
1日目	1％	101ドル	102ドル
2日目	2％	103.02ドル	106.08ドル
3日目	1％	104.05ドル	108.20ドル
4日目	5％	109.25ドル	119.02ドル
5日目	1％	110.34ドル	121.40ドル

※最初の基準価額は100とする

レバナスに投資したほうが、ナスダック100に連動する他の投資信託よりもリターンが大きいことが分かります。

上昇局面に保有していれば、多くのリターンを狙えるでしょう。

2.流動性が高い

レバナスは、流動性が高いため、多くの投資家が売買している投資信託です。

したがって、上昇トレンドが終了したと感じた場合や思ったように上昇しなかった場合などにすぐ売却できずに困る心配はないでしょう。また、大口の注文も通りやすいので安心して取引できます。

3.ナスダック100の上場企業100社に分散投資ができる

レバナスと連動するナスダック100は、米国のNASDAQ市場に上場している会社から100社を選んで分散しています。

セクター別に見ると、テクノロジー企業が約50%を占める一方で、消費者サービスやヘルスケアもそれぞれ約20%程度を占めています。

レバナスは複数の企業に分散投資ができるため、ある株が値下がりしても他の株の上昇でカバーできる可能性は十分あるでしょう。

ただし、ナスダック100の約50％を占めているテクノロジーセクターの株は、他のセクターよりも値動きが大きくなりやすい点に注意が必要です。テクノロジーセクターの株が全体的に値下がりした場合、ほかのセクターに分散していても、大きな損失を被りやすくなります。

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レバナスの推移

レバナスは、2020年に販売が開始されてから2021年末頃までのパフォーマンスは非常に好調でした。

出典：大和アセットマネジメント

その理由は、2020年の新型コロナウイルス後の金融緩和政策により、株式市場に多くの資金が流れ込んできたからです。

NASDAQ100の価格も上昇したことで、レバナスの基準価額は急速に上昇しました。

しかし、2022年に入ると、米国の金利上昇やインフレ懸念が影響し、NASDAQ市場全体が調整局面に入りました。

レバナスの基準価額は、2021年の高値から50%以上も下落しています。

2023年以降のレバナスは、2024年7月には2021年11月に付けた高値を更新し上昇し続けています。

レバナスに投資する際は損失リスクに注意する

レバナスはレバレッジ効果がある金融商品のため、一本調子に値上がりが続けば、ナスダック100指数に投資するよりも多くのリターンが期待できるでしょう。

一方で、逆に下落した場合は大きな損失が発生するリスクがあります。さらに、上下を繰り返している場合や保ち合い相場が続いている場合も時間的価値の減少により損失が発生することがあるので注意しましょう。

レバレッジをかけたいけどレバナスは仕組みがわかりずらい、ナスダック100に連動する他の商品に投資をしたいなら、海外FX業者でナスダック100のレバレッジ取引を検討してみてはいかがでしょうか？

海外FX業者では、ナスダック100を数十倍から数百倍のレバレッジで取引できます。投資信託とは異なり、売りから入ることもできるので、下落局面でも利益を狙えます。

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