重要なお知らせ!
当社では、お客様が当社ウェブサイト上で最高の体験を得られるようにクッキーを使用しています。
お客様は、「同意する」をクリックすることにより、当社の クッキーに関する方針
株の空売りをすれば、下落相場での利益を狙えますが、なぜ株を持っていなくても売ることができるのか疑問を感じる人もいるでしょう。
本記事では、空売りの仕組みやメリット・デメリット、空売りができないケースなどについて詳しく解説します。株の空売りに興味のある人は、ぜひ参考にしてください。
空売りは、投資家が証券会社から株を借りて売却をして、株価が下落したら買い戻しをして利益を得る方法です。
通常の現物取引では、株価が下落しているときに利益を得るのは難しくなるため、下落傾向が止まるまで待つしかありません。
しかし、空売りを活用すれば、上昇局面だけでなく、下落局面でも利益を得ることが可能です。
空売りでなぜ儲かる?利益を得られる流れ
空売りは証券会社から株式を借りて売却し、後で買い戻して返却する取引方法です。空売りは以下の手順で行います。
空売りができるのは信用取引のみです。既に証券会社で現物取引用の口座を持っている場合でも、信用取引口座を開設しなければなりません。
口座開設が完了したら、口座にお金を入金して保証金に振り替えましょう。一般的に新規取引額の30パーセント以上または最低30万円以上が必要です。
次に空売りしたい株式を証券会社から借りて売却(空売り)します。
想定通り株価が下落したら、株を買い戻しましょう。空売りした価格から買い戻した価格の差額分が利益となります。
買い戻した株式は、借りた証券会社に返却しましょう。ここまでが空売りをする流れです。
空売りをするメリットは主に3つあります。
それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。
1.下落相場でも利益を得られる
空売りをすれば下落相場でも利益を得られます。通常の現物取引では、現金で株を購入して値上がりしたら売却する仕組みです。つまり、株を買って株価が値上がりしなければ、利益を得ることができません。
しかし、信用取引では、証券会社から株を借りて売ることができる(空売り)ため、下落相場でも利益を得られます。
例えば、2,000円で空売りし、1,500円で買い戻した場合は、差額の500円が利益となります。
買いからしか入れない現物取引とは異なり、空売りでは長期的な下落相場でも利益を得るチャンスが多くあるのです。
2.リスクヘッジ効果がある
空売りはリスクヘッジの手段として非常に有効です。保有している現物株の価格が下落するリスクを軽減するために、同じ株数を空売りすることで、価格変動による損失を相殺することができます。
例えば、一般的に配当金や株主優待がもらえる権利確定日後を過ぎると株価は下落しやすくなります。なぜなら、配当金や株主優待のみを目的に株を保有している投資家は、株価の変動リスクを避けるためにすぐ売却する傾向があるからです。
しかし、あらかじめ、空売りも同時に行っておけば、株価が下落した際に発生する損失を空売りにより得られる利益で相殺できます。
配当金や株主優待目的で投資をしている人は、空売りを検討しても良いでしょう。
3.短期間で利益を得られることもある
空売りは現物取引のみを活用するよりも短期間で利益を得ることが可能です。その理由は、一般的に株価の下落スピードは上昇スピードよりも速い傾向があるからです。実際、行動経済学では、人間は損失回避の心理が強く働くといわれているので、悪いニュースが起きると投資家が一斉に売りに出て暴落するケースは珍しくありません。
実際、以下は三菱UFフィナンシャル・グループの週足チャートですが、1,200円から1,800円台まで26週間かけて上昇したのに対して、わずか5週間で前戻ししています。
このように空売りを活用すれば、短期間で利益を得られることもあります。
空売りは便利な取引方法である一方、以下のようなデメリットもあるので注意が必要です。
デメリットについて順番に見ていきましょう。
1.理論上、損失が無限大になることがある
空売りでは、理論上損失が無限大になる可能性があるので注意が必要です。
なぜなら、株価の下限は0円と決まっているのに対して、上限は決まっていないからです。
1株1,000円で株を買う場合と空売りする場合の損失額を比較してみましょう。
株価が0円を下回ることはないので、株を買った場合の最大下落幅は1,000円と決まっています。
一方で、1株1,000円で空売りした場合の最大上昇幅は1,000円を超える可能性があります。
このように上昇は下落とは異なり上限がないため、空売りでは理論上、損失が無限大となるのです。
2.貸株料や逆日歩が発生することがある
空売りをした際、貸株料や逆日歩といった追加コストが発生することがあります。
貸株料とは、借りた株式に対して支払う手数料で、株式数や期間に応じて日割りで計算されます。逆日歩とは、空売りの需要が高く、貸し出せる株式が不足する場合に発生する追加コストのことです。
特に長期間ポジションを保有する場合や株式市場の値動きが不安定なときにこれらの追加コストが発生しやすくなるでしょう。
例えば、配当権利確定日の前後では、多くの投資家が配当金目当てに株を保有しようとするため、貸株需要が高まり、逆日歩が上昇する傾向があります。空売りしようとしても、借りる株が不足するので、追加のコストを負担しなければならないことがあります。
3.空売り規制により損することがある
空売り規制によって損することもあるので注意しましょう。
空売り規制とは、株価が前日より10%以上下落した場合に発動する規制です。この規制では、51単元以上の新規の空売りが禁止され、直近の株価以下での売り注文ができなくなります。
空売り規制が実施された結果、売りのポジションを保有できなかった場合、株価が下落しても利益を得られなくなります。
加えて、空売り規制の発動後には買い戻しの動きが強くなることがあるため、状況によっては空売りをしていた投資家も損をすることがあるので注意しましょう。
空売りをした際に大きな損失を被ることがあります。空売りのリスクを抑えるためには以下の方法があります。
それぞれの方法について詳しく見ていきましょう。
1.逆指値注文の活用
逆指値注文を活用することで、空売りのリスクを抑えることができます。
あらかじめ逆指値注文を設定しておくことで、株価が予想に反して上昇した場合に自動的に決済されるので、損失を抑えられる可能性があります。
また、チャートから目を離した隙に暴落して大きな損失を被るといった事態を避けやすくなるでしょう。
2.値動きの緩やかな銘柄のみを選ぶ
空売りをする際、値動きが緩やかな銘柄を選ぶことで、損失を抑えやすくなるかもしれません。
値動きの緩やかな株は、急騰することも少ないため、大きな損失を被るリスクも低くなります。
一般的に値動きが小さい大型株や業績の安定した企業の株は、急騰による損失を避けやすいでしょう。
3.分散投資をする
空売りをする際、複数の銘柄や資産に分散投資を行えば、大きな損失を避けられる可能性があります。
なぜなら、空売りした銘柄が上昇して損失を被った場合でも、ほかの銘柄や資産の利益でカバーできる可能性があるからです。
複数の企業の株へ投資する、株だけでなく債券やCFDといった商品に投資することが可能です。
口座の資金のほとんどを空売りするよりも遙かに損失のリスクを抑えられます。
4.委託証拠金維持率に注意する
空売りする際は、委託証拠金維持率に注意を払うようにしましょう。
委託証拠金維持率とは、保有している建玉の評価額に対する委託保証金の割合のことです。
信用取引では、委託証拠金維持率が一定の基準を下回ると追加保証金(追証)が必要になります。追証を支払えなかった場合、強制的にポジションが決済されて大きな損失を被ります。
このような事態を避けるためには、口座に多めに資金を入れておいたり取引量を増やしすぎないことが重要です。
委託証拠金維持率が一定の基準を下回らないようにするには、レバレッジを抑えて取引しましょう。
5.ショートスクイーズが起きないか監視する
空売りで損をしないためには、保有した銘柄でショートスクイーズが起きないか監視することも重要です。
ショートスクイーズとは、特定の銘柄に対して多くの投資家が空売りを行っている状況で、株価が急騰する現象のことです。
ショートスクイーズが起きやすい銘柄を見分けるためには、空売り比率を確認するようにしましょう。空売り比率とは、空売りされたまま買い戻しが行われていない銘柄の比率を指します。一般的に空売り比率が20%を超えると、ショートスクイーズが発生するリスクが高くなると言われています。
また、以下の項目も重要です。
RSIやMACDでも売られすぎのシグナルが出ている場合、相場が反転するかもしれません。
急激に取引量が増加している場合、空売りを行っている投資家が買い戻しを始めているサインの可能性があります。
さらに良好な決算や新製品の発表など企業にとって良いニュースが起きれば、株価が急騰する可能性があります。
ここからは、空売りに関するよくある疑問に回答します。空売りに興味のある人は、ぜひ理解しておきましょう。
空売りで買い戻しができないことはありますか?
急激な価格変動で逆指値注文が発動しなかった場合、買い戻しができないことがあります。
例えば、逆指値を950円に設定していましたが、株価が急騰して1,000円を超えてしまった場合、逆指値は発動せず買い戻しはできません。他にも株価の急騰によりストップ高になると、銘柄の取引が一時的に停止されるので、買い戻しができなくなります。
信用売りと空売りの違いは何ですか?
信用売りは、証券会社から株式を借りて売却する取引全般を指します。一方、空売りは持っていない株を証券会社から借りて売る行為自体のことです。
空売りで証券会社が損することはありますか?
空売りで証券会社が損することはありません。なぜなら、証券会社はトレーダーが取引をすることで手数料収入を得られるからです。一方でトレーダーは損をする可能性があります。2024年にはエヌビディアを空売りした投資家が約30億ドルの損失を被りました。
空売りに買い戻し期限はありますか?
空売りの買い戻し期限は、制度信用取引が最長6か月以内、一般信用取引の場合は無期限で空売りできる証券会社もあります。空売りに買い戻し期限が設けられている場合、期限までに買い戻しを行わなければ強制的に決済されます。
空売りを活用すれば下落相場でも利益を狙えるようになります。買いだけしかできない現物取引と比べると単純にエントリーのチャンスが2倍になるでしょう。
しかし、空売りをした後に急騰した場合、現物株の取引よりも損失額が増えることがあります。特に信用取引では最大約3.3倍のレバレッジをかけられるので、追証により大きな損失を被る可能性があることは理解しておきましょう。
FXGT.comでは、最大5,000倍のレバレッジで取引できます。また、ゼロカットシステムを導入しているため、追証を請求されることはありません。ぜひ、この機会に口座開設してみてください。