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「モンテカルロ法はFXで使えるの?」「FXでの使い方を知りたい」と考えていませんか?
モンテカルロ法はカジノで使われていた手法ですが、FXでも活用可能です。とはいえ、どのように使えば良いか分からない人もいるでしょう。
本記事では、モンテカルロ法をFXで使う方法やメリット・デメリットを詳しく解説します。モンテカルロ法の利用を検討している人は、ぜひ参考にしてください。
モンテカルロ法とは、数列を用いて賭け金を調整する戦略的手法で、かつてカジノでよく用いられていました。この方法は、ルーレットやバカラといった運要素の強いゲームに適している賭け方です。
プレイヤーはあらかじめ数列を設定し、ゲームの結果に応じて賭け金を増減させることで、勝利時に利益を確保することを目指します。
具体的には、勝利した際に数列の両端を消し、敗北した場合には損失を次の賭け金に反映させて取り戻そうとします。
モンテカルロ法はFXでも利用できます。通貨ペア、利食い幅、損切り幅が一定の場合で、1セット完了時に必ずプラスの損益(ただし、取引手数料を除く)になるため、長期的に資産を増やせる可能性があるからです。
モンテカルロ法は、以下の手順で使います。
各手順について詳しく見ていきましょう。
モンテカルロ法をFXに応用する際、まずは基本となる数列を用意しなければなりません。
例えば、初期の数列を (1, 2, 3) と設定します。
この数列の両端の数字を合計した値が、最初の取引でのポジションサイズ(賭け金)となります。つまり最初のポジションサイズは1+3=4となります。
取引結果に応じて数列を調整します。利益が出た場合と損失が出た場合とでは、ルールが異なるので注意が必要です。
利益が出た場合 | 数列の両端の数字を1つずつ消す |
損失が出た場合 | 損失を反映し、数列の右端に前回のポジションサイズを追加する |
例えば、数列が (1, 2, 3) で利益が出た場合、1と3を消せば良いので次の数列は (2) になります。
一方、損失が出た場合は前回のポジションサイズ(4)を追加するので、次の数列は (1, 2, 3, 4) となります。
モンテカルロ法では、初期数列に基づいてポジションサイズを決定し、取引を進めます。各取引の後、数列を調整し、次の取引のポジションサイズを更新します。このプロセスを繰り返すことで、1セットを完了します。
数列の数字が0個または1個になった時点でモンテカルロ法が終了します。全ての数字が消えると、1セットが完了し、取引手数料を除けば利益が確定します。
ここからは、モンテカルロ法のFX取引での実践例を解説します。
モンテカルロ法の数列の使い方や利益と損失のバランスによって損益が変わることについて詳しく見ていきましょう。
最初の例は利益と損失は50pipsで、数列を1,2,3からスタートした場合です。
数列 | ポジションサイズ | 結果およびpips | 損益 |
(1,2,3) | 4ロット | -50pips | -20万円 |
(1,2,3,4) | 5ロット | -50pips | -25万円 |
(1,2,3,4,5) | 6ロット | -50pips | -30万円 |
(1,2,3,4,5,6) | 7ロット | +50pips | +35万円 |
(2,3,4,5) | 7ロット | +50pips | +35万円 |
(3,4) | 7ロット | +50pips | +35万円 |
合計 | – | – | 30万円 |
利益と損失の回数は同じですが、失敗した際にロットを大きくした影響により30万円も利益を得られています。
次に、利益と損失は同じく50pipsかつ同じ回数で、最初の数列のみ変更した例です。
数列 | ポジションサイズ | pips | 損益 |
(1,2,3.4) | 5ロット | -50pips | -25万円 |
(1,2,3,4,5) | 6ロット | -50pips | -30万円 |
(1,2,3,4,5,6) | 7ロット | -50pips | -35万円 |
(1,2,3,4,5,6,7) | 8ロット | +50pips | +40万円 |
(2,3,4,5,6) | 8ロット | +50pips | +40万円 |
(3,4,5) | 8ロット | +50pips | +40万円 |
合計 | – | – | 30万円 |
数列が1つ増えた分、最初の例よりもロットは大きくなります。とはいえ、この例でも最初の例と同じく30万円の利益を得られます。
最後に数列のスタートは1,2,3で勝ち負けの回数は同じ、利益のみを100pipsに増やした場合について見ていきましょう。
数列 | ポジションサイズ | pips | 損益 |
(1,2,3) | 4ロット | -50pips | -20万円 |
(1,2,3,4) | 5ロット | -50pips | -25万円 |
(1,2,3,4,5) | 6ロット | -50pips | -30万円 |
(1,2,3,4,5,6) | 7ロット | +100pips | +70万円 |
(2,3,4,5) | 7ロット | +100pips | +70万円 |
(3,4) | 7ロット | +100pips | +70万円 |
合計 | – | – | 135万円 |
シミュレーションした結果、勝敗の数は同じですが、1つ目の例よりも利益が100万円以上増えています。損失よりも利益を伸ばしたほうが、資産を増やしやすくなることが分かるでしょう。
モンテカルロ法では、このように数列を用いて取引を行います。
モンテカルロ法でFX取引をするメリットは主に3つあります。
それぞれのメリットを順番に見ていきましょう。
モンテカルロ法は、1セット終了時点で必ずプラス損益が残る仕組みになっています(取引手数料を除く)。
最初のポジションサイズで利食いが成功すれば、1セット終了時にその利益以上の金額が残ります。また、取引の中で利益と損失が同じ回数であっても、損益がプラスとなる特徴があります。このように、マイナスで終わるリスクを抑えながら、利益を蓄積できる投資方法です。
モンテカルロ法は、マーチンゲール法よりも損失額を抑えられる傾向があります。
その理由は、モンテカルロ法のベット額の増加が緩やかなため、負けたときも感情に流されくく、焦って大きい金額を投資することを避けやすいからです。
一方、負けるたびにベット金額を倍増させるマーチンゲール法の場合、連敗が続くと損失額が急増して資金が尽きるリスクが高くなります。
なるべく安全に運用したい人は、モンテカルロ法を選びましょう。
モンテカルロ法は、感情を抑えた取引がしやすくなります。なぜなら、数列を基にした単純な数値計算で進行するため、勝敗に一喜一憂して感情的な取引をしてしまうリスクを抑えられるからです。
モンテカルロ法では、いくつか注意点があります。
それぞれの注意点について順番に見ていきましょう。
モンテカルロ法では、連敗が続くと数列が長くなり、取引ロット数が増加していく傾向があります。
当然、何度も負けた場合は、ロット数が大きくなり、口座が破綻するリスクがあるので注意が必要です。
口座の破綻を避けるためには、あらかじめ最大ロット数を設定しましょう。損失が想定外に大きくなることを避けやすくなります。
モンテカルロ法でも他の投資手法と同様に損失が一定以上に膨らむリスクがあるため、事前に損切りの基準を明確に定めておきましょう。
例えば、-20pipsや-50pipsといった損切り幅を設定しておき、きちんと損切りのルールを守れば、大きな損失を回避できるでしょう。
予期せぬ事態になったときに損切りをためらわないためには、新規注文と同時に逆指値注文(損切り)を入れておくことが重要です。一度設定を済ませておけば、逆指値の価格に到達したときに自動的に決済されるので、ずるずると損切りをせずに大きな損失を被るリスクを避けられます。
モンテカルロ法は、勝ったり負けたりを繰り返すレンジ相場で効果を発揮しやすい手法です。なぜなら、レンジ相場では同じ売買方向のポジションを注文し続けた際に連敗が続きにくいからです。
しかし、相場が一方的に動くトレンド相場において、逆張りの注文ばかりしていた場合、連敗が続いてしまいます。数列が足されていくことでロット数も大きく増加するので、大きな損失を被る可能性があります。
テクニカル指標を活用して、レンジ相場でのみモンテカルロ法を使うようにしましょう。
モンテカルロ法は、数列を足してポジションサイズを決めるという簡単な投資手法ではあるものの、初心者が使いこなすのは難しいでしょう。なぜなら、連敗が続くとポジションサイズがどんどん大きくなるからです。
モンテカルロ法は、まずテクニカル分析を学んである程度利益を残せる目処が経ってから使うことを推奨します。