今週の展望：2024年9月9日～13日に注目すべき主要な経済イベント

9月第2週は、市場力学や中央銀行の政策に貴重な洞察を与える重要な経済イベントが目白押しである。主な発表には、英国の雇用者数、米国のCPIとPPIのデータ、欧州中央銀行の金利決定などがある。これらのイベントは市場心理や為替動向に大きな影響を与えることが予想され、投資家やアナリストにとって極めて重要である。

火曜日 9:00 (GMT+3) – 英国：失業保険申請件数（GBP）
水曜日 9:00 (GMT+3) –英国：GDP（前月比）（GBP）
水曜日 15:30 (GMT+3)-米国：消費者物価指数（前月比）（USD）
水曜日 17:30 (GMT+3) – 米国：EIA原油在庫変動（USD）
木曜日 15:30 (GMT+3) – 欧州：ECB金利決定（EUR）
木曜日 16:30 (GMT+3) – 米国：PPI（前月比）（USD）
木曜日 16:30 (GMT+3) – 米国：失業保険申請件数（USD）

9:00 – 英国：失業保険申請件数（GBP）
失業保険申請件数は、特定の月に何人が失業保険の請求を開始したかを示す。
請求件数の増加は、労働市場が低迷していることを意味し、GDPに悪影響を与える可能性がある。

2024年7月、英国の失業保険申請件数は181万1,000人となり、前月比、前年同月比ともに増加した。この増加は2024年5月からの政策変更に影響されたもので、行政上の収入基準額が引き上げられ、6か月間で18万人の申請者に影響を与える可能性がある。

アナリストは、今度の失業保険申請件数は9万5500件になると予想している。

9:00 – 英国：GDP（前月比）（GBP）
国内総生産（GDP）は、その国の経済規模や健全性を長期的に測定するもので、通常は四半期ごとまたは年ごとに測定される。GDPは、生産された財やサービス、所得、支出の価値を合計することで算出される。家計支出は最大の構成要素であり、GDPの約3分の2を占める。GDPの伸びは経済の拡大を示すが、経済的幸福のすべての側面を把握できるわけではない。

英国の2024年第2四半期の実質GDP成長率は0.6％で、前四半期の0.7％成長から若干低下した。前年同期比では0.9％の増加であった。月次推計によると、GDPは5月の0.4%増、4月のゼロ成長に続き、2024年6月もゼロ成長となった。

アナリスト予想は0.2％である。
15:30 – 米国：消費者物価指数（前月比）（USD）
消費者物価指数（CPI）は、都市部の消費者と賃金労働者の支出パターンを反映し、消費者が一定の商品やサービスに対して支払った価格の変動を測定する。CPIには、都市部の全消費者を対象としたCPI-Uや都市部の賃金労働者を対象としたCPI-Wなどの指数があり、米国人口の90％以上をカバーしている。CPIは、現在の物価を基準期間と比較することで、インフレ率を追跡する。

2024年7月のCPI-Uは0.2％の上昇となったが、その主な要因は住居費であった。過去1年間の上昇率は2.9％で、2021年3月以来の最小値であった。エネルギー価格は横ばいで、食料品は小幅な伸びとなった。

エコノミストは0.2％の増加と見ている。
17:30 -米国：EIA原油在庫変動（USD）
原油在庫変動指標は、エネルギー情報局（EIA）が毎週発表している。この指標は、米国企業が保有する商業用原油の量（バレル）を測定し、世界の原油価格に影響を与える。在庫の増加は石油需要の減少を意味し、石油バレル価格の下落につながる可能性がある。

2024年8月23日を最終日とする週は、米国の製油所における原油投入量は一日当たり平均1,690万バレルとなり、製油所の稼働率は93.3%となった。ガソリン生産は一日当たり960万バレルに減少し、留出油は一日当たり500万バレルに増加した。原油輸入は日量平均660万バレルとなった。商業用原油在庫は80万バレル減少し、全石油在庫は310万バレル減少した。

アナリストは、原油在庫が420万バレル減少すると予想している。

15:30 – 欧州：ECB金利決定（EUR）
ECBは金利を据え置き、インフレ率を目標である2％に戻すことに焦点を当てた。国内の物価上昇圧力が高いにもかかわらず、理事会は制限的な状況を維持し、今後の金利決定は今後のデータに基づいて行う。現在の金利は借り換えが4.25%、貸出が4.50%、預金が3.75%である。

アナリストは、金利が25ベーシスポイント引き下げられ、4.00％から4.25％の範囲になると予測している。
16:30 – 米国：PPI（前月比）（USD）
生産者物価指数（PPI）は、商品、サービス、建設に対して生産者が受け取る価格の平均的な変動を測定する。PPIは幅広い業種をカバーしており、消費者物価指数（CPI）のような他の経済指標とともに使用される。PPIの上昇はドル相場に好影響を与える。

2024年7月の最終需要生産者物価指数（PPI）は0.1%上昇した。財価格の0.6%上昇がサービス価格の0.2%低下を相殺した。過去12か月間の最終需要PPIは2.2%上昇した。食品、エネルギー、貿易サービスを除いたPPIは7月に0.3％上昇し、過去1年間では3.3％上昇した。

エコノミストは0.2％の微増を予測している。
16:30 -米国：新規失業保険申請件数（USD）
新規申請は、離職後に失業保険の受給資格を求める失業者が行う。この数は、労働市場の状況を反映する先行経済指標として機能する。しかし、これらは週次管理データであるため、変動が大きく、季節調整も難しい。

8月24日を最終日とする週の季節調整済み新規失業保険申請件数は2,000件減の231,000件となった。前週の申請件数は233,000件に小幅上方修正された。4週間移動平均も4,750件減の231,500件となり、前週の236,250件から若干上方修正された。

アナリストは、今度の失業保険申請件数は23万1000件と予想している。

9月9日（月）：ORCL（Oracle Corp）

9月10日（火）：NKE（Nike Inc.）

9月12日（木）：ADBE （Adobe Inc.）

9月12日（木）：KR （Kroker）